最高裁判所HP 下級裁判所判例集より
映画ネタバレサイト翻案記事刑事被告事件
東京地裁令和8.4.16令和7特(わ)704著作権法違反被告事件PDF
東京地方裁判所刑事第13部
裁判長裁判官 島戸純
裁判官 池上弘
裁判官 尾崎充浩
*裁判所サイト公表 2026.5.18
*キーワード:ネタバレ、ファスト映画、刑事事件、懲役、併科、引用
--------------------
■事案
映画のネタバレサイト運営者による文字記事の翻案性などが争点となった刑事被告事件
被告人:サイト運営会社代表者
--------------------
■結論
懲役1年6月及び罰金100万円 4年間その懲役刑の執行を猶予
--------------------
■争点
条文 著作権法23条、27条、32条、119条
1 本件記事データが著作権を侵害するか
2 共謀の有無
--------------------
■事案の概要(罪となるべき事実)
『被告人は、
第1 氏名不詳者と共謀の上、法定の除外事由がなく、かつ、著作権者の許諾を受けないで、平成30年7月14日頃から令和5年10月26日頃までの間に、場所不詳又は東京都渋谷区(住所省略)本件会社において、氏名不詳者が、パーソナルコンピュータを使用してインターネットを介し、株式会社A、株式会社B、株式会社C、株式会社D及び株式会社Eが著作権(以下「著作権1」という。)を準共有する映画の著作物である「オーバーロード3 第1話「支配者の憂鬱」」(以下、単に「オーバーロード」という。)の台詞を文字で抜き出し、登場人物の名前、動作、情景、場面展開等を文字で説明するなどして翻案した記事データ(以下「本件記事データ1」という。)を、インターネットに接続されたG株式会社が管理する北海道内に設置されたサーバコンピュータの記憶装置に記録保存し、同サーバコンピュータに接続してきた不特定多数の者に自動的に公衆送信し得る状態にし、もって、前記5社の著作権を侵害した。』
『第2 分離前の相被告人Hと共謀の上、法定の除外事由がなく、かつ、著作権者の許諾を受けないで、令和5年11月5日頃から同月7日頃までの間、東京都小平市(住所省略)H方において、Hが、パーソナルコンピュータを使用してインターネットを介し、I株式会社が著作権(以下「著作権2」という。)を有する映画「ゴジラ−(マイナス)1.0」(以下、単に「ゴジラ」という。)の登場人物の名前、動作、台詞、情景、場面展開等を文字で説明するなどして翻案した記事データ(以下「本件記事データ2」という。)を作成した上、同日頃、同所において、本件記事データ2を前記第1記載のサーバコンピュータの記憶装置に記録保存し、同サーバコンピュータに接続してきた不特定多数の者に自動的に公衆送信し得る状態にし、もって、Iの著作権を侵害した。』
(1頁以下)
〈経緯〉
H25 被告人が本件会社を設立
H27 被告人が本件サイトを開設
H29 本件サイトで広告表示
H30 本件記事1掲出
R05 本件記事2掲出
対象作品:
「オーバーロード3」(KADOKAWAら)
「ゴジラ−1.0」(東宝)
--------------------
■判決内容
<争点>
1 本件記事データが著作権を侵害するか
「オーバーロード」「ゴジラ」いずれの作品についても本件記事による翻案を認定しています(4頁以下)。
なお、引用の抗弁が主張されていますが、裁判所は認めていません(5頁、15頁)。
--------------------
2 共謀の有無
本件記事の作成は、被告人がライターに指示をしていました。裁判所は、いずれについても包括的な共謀の成立を認定しています(5頁以下)。
--------------------
■コメント
映画紹介にあたり、セリフを丸写ししたり、3000文字程度の要約記事を作成していた事案となります。
特に「ゴジラ」作品では判決内容をみる限り、静止画などビジュアル利用はなくて、テキストでの要約文でした。
ネタバレ記事作成にあたり、ライティングマニュアルなどを用意してライターに制作指示をしているといった、サイトの組織的運営が認定されています。
CODAも指摘をしているように、文字による翻案物作成の罪責の軽重も重要な論点となる事案になるかと思いました。
なお、新聞記事によると即日控訴しているようです。
--------------------
■参考サイト
読売新聞オンライン 2026/04/16 20:45
「ゴジラ映画の「ネタバレ記事」投稿、サイト運営者に有罪判決…東京地裁「文化の発展を破壊しかねない犯行」」
記事
CODA 2026.04.16
「映画などの文字抜き出しサイト運営者に有罪判決」
ニュースリリース
CODA 2024.10.30
「映画などの文字抜き出しサイト運営で初の逮捕者」
ニュースリリース
映画ネタバレサイト翻案記事刑事被告事件
東京地裁令和8.4.16令和7特(わ)704著作権法違反被告事件PDF
東京地方裁判所刑事第13部
裁判長裁判官 島戸純
裁判官 池上弘
裁判官 尾崎充浩
*裁判所サイト公表 2026.5.18
*キーワード:ネタバレ、ファスト映画、刑事事件、懲役、併科、引用
--------------------
■事案
映画のネタバレサイト運営者による文字記事の翻案性などが争点となった刑事被告事件
被告人:サイト運営会社代表者
--------------------
■結論
懲役1年6月及び罰金100万円 4年間その懲役刑の執行を猶予
--------------------
■争点
条文 著作権法23条、27条、32条、119条
1 本件記事データが著作権を侵害するか
2 共謀の有無
--------------------
■事案の概要(罪となるべき事実)
『被告人は、
第1 氏名不詳者と共謀の上、法定の除外事由がなく、かつ、著作権者の許諾を受けないで、平成30年7月14日頃から令和5年10月26日頃までの間に、場所不詳又は東京都渋谷区(住所省略)本件会社において、氏名不詳者が、パーソナルコンピュータを使用してインターネットを介し、株式会社A、株式会社B、株式会社C、株式会社D及び株式会社Eが著作権(以下「著作権1」という。)を準共有する映画の著作物である「オーバーロード3 第1話「支配者の憂鬱」」(以下、単に「オーバーロード」という。)の台詞を文字で抜き出し、登場人物の名前、動作、情景、場面展開等を文字で説明するなどして翻案した記事データ(以下「本件記事データ1」という。)を、インターネットに接続されたG株式会社が管理する北海道内に設置されたサーバコンピュータの記憶装置に記録保存し、同サーバコンピュータに接続してきた不特定多数の者に自動的に公衆送信し得る状態にし、もって、前記5社の著作権を侵害した。』
『第2 分離前の相被告人Hと共謀の上、法定の除外事由がなく、かつ、著作権者の許諾を受けないで、令和5年11月5日頃から同月7日頃までの間、東京都小平市(住所省略)H方において、Hが、パーソナルコンピュータを使用してインターネットを介し、I株式会社が著作権(以下「著作権2」という。)を有する映画「ゴジラ−(マイナス)1.0」(以下、単に「ゴジラ」という。)の登場人物の名前、動作、台詞、情景、場面展開等を文字で説明するなどして翻案した記事データ(以下「本件記事データ2」という。)を作成した上、同日頃、同所において、本件記事データ2を前記第1記載のサーバコンピュータの記憶装置に記録保存し、同サーバコンピュータに接続してきた不特定多数の者に自動的に公衆送信し得る状態にし、もって、Iの著作権を侵害した。』
(1頁以下)
〈経緯〉
H25 被告人が本件会社を設立
H27 被告人が本件サイトを開設
H29 本件サイトで広告表示
H30 本件記事1掲出
R05 本件記事2掲出
対象作品:
「オーバーロード3」(KADOKAWAら)
「ゴジラ−1.0」(東宝)
--------------------
■判決内容
<争点>
1 本件記事データが著作権を侵害するか
「オーバーロード」「ゴジラ」いずれの作品についても本件記事による翻案を認定しています(4頁以下)。
なお、引用の抗弁が主張されていますが、裁判所は認めていません(5頁、15頁)。
--------------------
2 共謀の有無
本件記事の作成は、被告人がライターに指示をしていました。裁判所は、いずれについても包括的な共謀の成立を認定しています(5頁以下)。
--------------------
■コメント
映画紹介にあたり、セリフを丸写ししたり、3000文字程度の要約記事を作成していた事案となります。
特に「ゴジラ」作品では判決内容をみる限り、静止画などビジュアル利用はなくて、テキストでの要約文でした。
ネタバレ記事作成にあたり、ライティングマニュアルなどを用意してライターに制作指示をしているといった、サイトの組織的運営が認定されています。
CODAも指摘をしているように、文字による翻案物作成の罪責の軽重も重要な論点となる事案になるかと思いました。
なお、新聞記事によると即日控訴しているようです。
--------------------
■参考サイト
読売新聞オンライン 2026/04/16 20:45
「ゴジラ映画の「ネタバレ記事」投稿、サイト運営者に有罪判決…東京地裁「文化の発展を破壊しかねない犯行」」
記事
CODA 2026.04.16
「映画などの文字抜き出しサイト運営者に有罪判決」
ニュースリリース
CODA 2024.10.30
「映画などの文字抜き出しサイト運営で初の逮捕者」
ニュースリリース