最高裁判所HP 知的財産裁判例集より
新聞記事無断クリッピング事件(対共同通信社)
東京地裁令和8.2.27令和5(ワ)70626損害賠償請求事件PDF
別紙1(東京新聞掲載分)
別紙2(日経掲載分)
東京地方裁判所民事第46部
裁判長裁判官 高橋 彩
裁判官 西山芳樹
裁判官 瀧澤惟子
*裁判所サイト公表 2026.3.9
*キーワード:新聞記事、クリッピング、イントラネット、既判力、消滅時効、翻案、著作物性、時事の報道
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■事案
翻案された配信記事を無断でイントラネットで回覧したかどうかが争点となった事案
原告:通信社
被告:鉄道会社
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■結論
請求一部認容
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■争点
条文 著作権法27条、2条1項1号、10条2項、114条3項、民法724条
1 本件訴えが別件判決1の既判力に抵触するか
2 本件各新聞記事文章が原告各文章を複製又は翻案したものであるか
3 被告の故意又は過失の有無
4 原告の損害の発生及びその額
5 消滅時効の起算点
--------------------
■事案の概要
『本件は、通信社である原告が被告に対し、被告が、新聞社が原告の配信記事を複製又は翻案して作成した新聞記事の画像データを被告の社内イントラネット(以下「本件イントラネット」という。)にアップロードし、被告の従業員が閲覧することができる状態に置いたことによって、当該配信記事の文章に係る原告の著作権(公衆送信権又は二次的著作物の利用に関する原著作者の権利(公衆送信権))が侵害されたとして、民法709条に基づく損害賠償金94万6200円(損害期間は平成30年4月3日から平成31年4月16日まで。以下「本件損害期間」という。)及びこれに対する不法行為以後の日(訴状送達の日の翌日)である令和5年11月14日から支払済みまで民法(平成29年法律第44号による改正前のもの。以下同じ。)所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める事案である。
』(1頁以下)
〈経緯〉
R01.05 新聞社6社が書面通知
R02.02 中日新聞社が提訴(別件訴訟1)
R02.05 日経が提訴(別件訴訟2)
R05.10 原告が本訴提起
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■判決内容
<争点>
1 本件訴えが別件判決1の既判力に抵触するか
被告は、本件訴えが別件判決1の既判力に抵触すると主張しましたが、裁判所は認めていません(15頁以下)。
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2 本件各新聞記事文章が原告各文章を複製又は翻案したものであるか
本件各新聞記事文章について、通信社である原告が新聞社に配信した原告各文章に依拠して作成されたものと裁判所は認定。本件各新聞記事文章が原告各文章を複製又は翻案したものであるかどうかについて、裁判所は、翻案の意義について言及した上で、これを検討しています(15頁以下)。
裁判所は結論として、翻案を肯定しています(本件新聞記事文章1−68は除く)。
なお、被告は「事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道」(著作権法10条2項)に当たるなどと反論をしましたが、裁判所は容れていません。
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3 被告の故意又は過失の有無
裁判所は、被告には、少なくとも著作権侵害の過失が認められると判断しています(35頁以下)。
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4 原告の損害の発生及びその額
(1)使用料相当額損害(114条3項)
合計77万3000
(2)弁護士費用相当額損害
10万円
合計87万3000円(36頁以下)
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5 消滅時効の起算点
裁判所は、原告が被告による著作権侵害による損害の発生を現実に認識したのは、原告文章1については別件訴訟1の訴訟記録を閲覧した令和4年12月13日、原告文章2については別件訴訟2の訴訟記録を閲覧した令和5年1月20日であると判断。それぞれの著作権侵害に基づく損害賠償請求権の消滅時効は、同時点から進行すると判断しています。
結論として、本件訴訟の提起前に、原告の請求に係る著作権侵害に基づく損害賠償請求権についての消滅時効が完成したということはできないと裁判所は判断しています(36頁以下)。
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■コメント
先行する新聞社の訴訟で対象となった記事の元記事になる通信社の配信記事との関係で本件訴訟が後行する時系列となっています。
対中日新聞社
令和2年2月17日提訴 東京地裁令和2年(ワ)3931、知財高裁令和4年(ネ)10106
対日本経済新聞社
令和5月19日提訴 東京地裁令和2年(ワ)12348、知財高裁令和5年(ネ)10008
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東京地方裁判所民事第46部
裁判長裁判官 高橋 彩
裁判官 西山芳樹
裁判官 瀧澤惟子
*裁判所サイト公表 2026.3.9
*キーワード:新聞記事、クリッピング、イントラネット、既判力、消滅時効、翻案、著作物性、時事の報道
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■事案
翻案された配信記事を無断でイントラネットで回覧したかどうかが争点となった事案
原告:通信社
被告:鉄道会社
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■結論
請求一部認容
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■争点
条文 著作権法27条、2条1項1号、10条2項、114条3項、民法724条
1 本件訴えが別件判決1の既判力に抵触するか
2 本件各新聞記事文章が原告各文章を複製又は翻案したものであるか
3 被告の故意又は過失の有無
4 原告の損害の発生及びその額
5 消滅時効の起算点
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■事案の概要
『本件は、通信社である原告が被告に対し、被告が、新聞社が原告の配信記事を複製又は翻案して作成した新聞記事の画像データを被告の社内イントラネット(以下「本件イントラネット」という。)にアップロードし、被告の従業員が閲覧することができる状態に置いたことによって、当該配信記事の文章に係る原告の著作権(公衆送信権又は二次的著作物の利用に関する原著作者の権利(公衆送信権))が侵害されたとして、民法709条に基づく損害賠償金94万6200円(損害期間は平成30年4月3日から平成31年4月16日まで。以下「本件損害期間」という。)及びこれに対する不法行為以後の日(訴状送達の日の翌日)である令和5年11月14日から支払済みまで民法(平成29年法律第44号による改正前のもの。以下同じ。)所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める事案である。
』(1頁以下)
〈経緯〉
R01.05 新聞社6社が書面通知
R02.02 中日新聞社が提訴(別件訴訟1)
R02.05 日経が提訴(別件訴訟2)
R05.10 原告が本訴提起
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■判決内容
<争点>
1 本件訴えが別件判決1の既判力に抵触するか
被告は、本件訴えが別件判決1の既判力に抵触すると主張しましたが、裁判所は認めていません(15頁以下)。
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2 本件各新聞記事文章が原告各文章を複製又は翻案したものであるか
本件各新聞記事文章について、通信社である原告が新聞社に配信した原告各文章に依拠して作成されたものと裁判所は認定。本件各新聞記事文章が原告各文章を複製又は翻案したものであるかどうかについて、裁判所は、翻案の意義について言及した上で、これを検討しています(15頁以下)。
裁判所は結論として、翻案を肯定しています(本件新聞記事文章1−68は除く)。
なお、被告は「事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道」(著作権法10条2項)に当たるなどと反論をしましたが、裁判所は容れていません。
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3 被告の故意又は過失の有無
裁判所は、被告には、少なくとも著作権侵害の過失が認められると判断しています(35頁以下)。
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4 原告の損害の発生及びその額
(1)使用料相当額損害(114条3項)
合計77万3000
(2)弁護士費用相当額損害
10万円
合計87万3000円(36頁以下)
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5 消滅時効の起算点
裁判所は、原告が被告による著作権侵害による損害の発生を現実に認識したのは、原告文章1については別件訴訟1の訴訟記録を閲覧した令和4年12月13日、原告文章2については別件訴訟2の訴訟記録を閲覧した令和5年1月20日であると判断。それぞれの著作権侵害に基づく損害賠償請求権の消滅時効は、同時点から進行すると判断しています。
結論として、本件訴訟の提起前に、原告の請求に係る著作権侵害に基づく損害賠償請求権についての消滅時効が完成したということはできないと裁判所は判断しています(36頁以下)。
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■コメント
先行する新聞社の訴訟で対象となった記事の元記事になる通信社の配信記事との関係で本件訴訟が後行する時系列となっています。
対中日新聞社
令和2年2月17日提訴 東京地裁令和2年(ワ)3931、知財高裁令和4年(ネ)10106
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令和5月19日提訴 東京地裁令和2年(ワ)12348、知財高裁令和5年(ネ)10008
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