最高裁判所HP 知的財産裁判例集より

FC2アダルト動画無断掲載事件

東京地裁令和1.12.12平成31(ワ)11185発信者情報開示請求事件PDF
別紙

東京地方裁判所民事第47部
裁判長裁判官 田中孝一
裁判官    奥 俊彦
裁判官    本井修平

*裁判所サイト公表 2019.12.17
*キーワード:発信者情報開示請求、動画

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■事案

FC2動画アダルトサイトに無断投稿した発信者情報の開示請求事案

原告:アダルトビデオ制作会社
被告:プロバイダ

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■結論

請求認容

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■争点

条文 著作権法23条、プロバイダ責任制限法4条1項

1 権利侵害の明白性
2 開示を受けるべき正当な理由の有無

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■事案の概要

『本件は,原告が,被告のインターネット接続サービスを介してインターネット上のウェブサイトに投稿された別紙動画目録1及び2記載の動画(以下「本件各動画」という。なお,個別の動画をいうときには,別紙動画目録の番号を用いて,「本件動画1」などという。)は,原告が著作権を有する動画の一部を抜き出し繋ぎ合わせたものであり,原告の上記動画に係る公衆送信権を侵害するものであることが明らかであるとして,経由プロバイダである被告に対し,特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律(以下「法」という。)4条1項に基づき,本件各動画の投稿に関する別紙1及び2の各「発信者情報目録」記載の情報(以下,これらを併せて「本件各発信者情報」という。)の開示を求める事案である。』
(1頁以下)

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■判決内容

<争点>

1 権利侵害の明白性

原告各作品と本件各動画の実質的同一性を裁判所は認定した上で、本件各動画の投稿によって原告の公衆送信権が侵害されたことは明らかであると判断しています(4頁)。

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2 開示を受けるべき正当な理由の有無

原告が本件各動画の投稿者に対する損害賠償請求等を行うために被告に対して本件各発信者情報の開示を求めることには正当な理由があると裁判所は判断しています(4頁以下)。

結論として、請求が認容されています。

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■コメント

12月のCRIC月例セミナーで東京地裁の裁判官が講演をされましたが、そのなかで発信者情報開示請求事件が件数として増えていると述べられておいででした。
2019年に入ってからブログ、メルマガで取り扱った発信者情報開示請求事件としては、アダルト動画関連が5件、写真や楽曲を含め全体では14件となっています。

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■過去のブログ記事

2019年11月28日記事
アダルト動画発信者情報開示請求事件
2019年09月27日記事
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2019年09月20日記事
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