最高裁判所HP 知的財産裁判例集より
楽曲無断放送事件(控訴審)
知財高裁令和1.10.9令和1(ネ)10041損害賠償請求控訴事件PDF
知的財産高等裁判所第3部
裁判長裁判官 鶴岡稔彦
裁判官 上田卓哉
裁判官 山門 優
*裁判所サイト公表 2019.10.28
*キーワード:楽曲、放送局
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■事案
楽曲が無断で放送されたなどとして著作権侵害性などを争点とした事案の控訴審
控訴人 (1審原告):個人
被控訴人(1審被告):テレビ局ら
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■結論
控訴棄却
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■争点
条文 著作権法21条
1 著作権侵害性の有無
2 控訴審での控訴人の主張
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■事案の概要
『本件は,控訴人が,(1)控訴人とAが作詞作曲した「ふみとやすおの歌」(以下「控訴人作品」という。)が言語及び音楽の著作物(著作権法10条1項1号,2号)に当たるところ,被控訴人らが控訴人の許諾なくこれを変形するなどして放送したこと又はそのDVDを販売するなどしたことは控訴人の著作権(複製権,翻案権,同一性保持権又は公表権)を侵害する,(2)被控訴人らが控訴人を「暴走族」などと発言した映像を放送したこと又はそのDVDを販売するなどしたことは控訴人の名誉権を侵害する,(3)被控訴人らが控訴人のプライバシーを発言した映像を放送したこと又はそのDVDを販売するなどしたことは控訴人のプライバシーを侵害する,(4)被控訴人らが控訴人を殺害する旨の発言をした映像を放送したこと又はそのDVDを販売するなどしたことは脅迫に当たる,(5)被控訴人らが控訴人を「デーブー」などと発言した映像を放送したこと又はそのDVDを販売するなどしたことは侮辱に当たる,(6)被控訴人らが「Xストップ」などと発言した映像を放送したこと又はそのDVDを販売するなどしたことは控訴人の人格権の一種である平穏生活権を侵害するとして,不法行為による損害賠償請求権に基づき,被控訴人らに対して,控訴の趣旨(主位的請求)記載の金額の損害賠償金及び遅延損害金の支払を求めるものである(一部請求)。』
『原審は,被控訴人らにおいて,控訴人の著作権(複製権,翻案権,同一性保持権又は公表権),名誉権,プライバシー又は平穏生活権を侵害し,又は脅迫若しくは侮辱に該当する発言が収録された映像を放送したこと又はそのDVDを販売するなどしたことを認めることはできず,控訴人の請求は理由がないと判断して,控訴人の請求をいずれも棄却した。』
『控訴人は,原判決を不服として本件控訴を提起した。
控訴人は,当審において,訴えを拡張し,上記請求に係る遅延損害金の起算日を一部変更して請求を拡張し(別紙3訴額計算書の被控訴人テレビ朝日に係る表の「甲号証」の「24−1」,「25−1」,「27−1」及び「28−1」の「支払い起算日」欄記載のとおり),さらに,予備的請求として,被控訴人らが控訴人の許諾なく控訴人作品を変形するなどして放送したこと又はそのDVDを販売するなどしたことは控訴人の著作隣接権(実演家の録音権,録画権,放送権,複製権)を侵害するとして,不法行為による損害賠償請求権に基づき,被控訴人らに対し,控訴の趣旨(予備的請求)記載の金額の損害賠償金及び遅延損害金の支払を求める(一部請求)。』
(1頁以下)
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■判決内容
<争点>
1 著作権侵害性の有無
原審の判断が控訴審でも維持されています(3頁)。
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2 控訴審での控訴人の主張
控訴審において、控訴人は、被控訴人らが控訴人の許諾なく控訴人作品を変形するなどして放送したこと又はそのDVDを販売するなどしたことは、控訴人の著作隣接権(実演家の録音権、録画権、放送権、複製権)を侵害する旨主張しました。
この点についても、控訴審は、被控訴人らにおいて控訴人の許諾なく控訴人作品を変形するなどして放送したこと又はそのDVDを販売するなどしたことは認められないとして、控訴人の主張はその前提を欠くものであって採用することはできないと判断しています(3頁以下)。
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■コメント
原審の判断が控訴審でも維持されています。
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■過去のブログ記事
東京地裁平成31.4.26平成30(ワ)38579損害賠償請求事件
原審記事
楽曲無断放送事件(控訴審)
知財高裁令和1.10.9令和1(ネ)10041損害賠償請求控訴事件PDF
知的財産高等裁判所第3部
裁判長裁判官 鶴岡稔彦
裁判官 上田卓哉
裁判官 山門 優
*裁判所サイト公表 2019.10.28
*キーワード:楽曲、放送局
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■事案
楽曲が無断で放送されたなどとして著作権侵害性などを争点とした事案の控訴審
控訴人 (1審原告):個人
被控訴人(1審被告):テレビ局ら
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■結論
控訴棄却
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■争点
条文 著作権法21条
1 著作権侵害性の有無
2 控訴審での控訴人の主張
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■事案の概要
『本件は,控訴人が,(1)控訴人とAが作詞作曲した「ふみとやすおの歌」(以下「控訴人作品」という。)が言語及び音楽の著作物(著作権法10条1項1号,2号)に当たるところ,被控訴人らが控訴人の許諾なくこれを変形するなどして放送したこと又はそのDVDを販売するなどしたことは控訴人の著作権(複製権,翻案権,同一性保持権又は公表権)を侵害する,(2)被控訴人らが控訴人を「暴走族」などと発言した映像を放送したこと又はそのDVDを販売するなどしたことは控訴人の名誉権を侵害する,(3)被控訴人らが控訴人のプライバシーを発言した映像を放送したこと又はそのDVDを販売するなどしたことは控訴人のプライバシーを侵害する,(4)被控訴人らが控訴人を殺害する旨の発言をした映像を放送したこと又はそのDVDを販売するなどしたことは脅迫に当たる,(5)被控訴人らが控訴人を「デーブー」などと発言した映像を放送したこと又はそのDVDを販売するなどしたことは侮辱に当たる,(6)被控訴人らが「Xストップ」などと発言した映像を放送したこと又はそのDVDを販売するなどしたことは控訴人の人格権の一種である平穏生活権を侵害するとして,不法行為による損害賠償請求権に基づき,被控訴人らに対して,控訴の趣旨(主位的請求)記載の金額の損害賠償金及び遅延損害金の支払を求めるものである(一部請求)。』
『原審は,被控訴人らにおいて,控訴人の著作権(複製権,翻案権,同一性保持権又は公表権),名誉権,プライバシー又は平穏生活権を侵害し,又は脅迫若しくは侮辱に該当する発言が収録された映像を放送したこと又はそのDVDを販売するなどしたことを認めることはできず,控訴人の請求は理由がないと判断して,控訴人の請求をいずれも棄却した。』
『控訴人は,原判決を不服として本件控訴を提起した。
控訴人は,当審において,訴えを拡張し,上記請求に係る遅延損害金の起算日を一部変更して請求を拡張し(別紙3訴額計算書の被控訴人テレビ朝日に係る表の「甲号証」の「24−1」,「25−1」,「27−1」及び「28−1」の「支払い起算日」欄記載のとおり),さらに,予備的請求として,被控訴人らが控訴人の許諾なく控訴人作品を変形するなどして放送したこと又はそのDVDを販売するなどしたことは控訴人の著作隣接権(実演家の録音権,録画権,放送権,複製権)を侵害するとして,不法行為による損害賠償請求権に基づき,被控訴人らに対し,控訴の趣旨(予備的請求)記載の金額の損害賠償金及び遅延損害金の支払を求める(一部請求)。』
(1頁以下)
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■判決内容
<争点>
1 著作権侵害性の有無
原審の判断が控訴審でも維持されています(3頁)。
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2 控訴審での控訴人の主張
控訴審において、控訴人は、被控訴人らが控訴人の許諾なく控訴人作品を変形するなどして放送したこと又はそのDVDを販売するなどしたことは、控訴人の著作隣接権(実演家の録音権、録画権、放送権、複製権)を侵害する旨主張しました。
この点についても、控訴審は、被控訴人らにおいて控訴人の許諾なく控訴人作品を変形するなどして放送したこと又はそのDVDを販売するなどしたことは認められないとして、控訴人の主張はその前提を欠くものであって採用することはできないと判断しています(3頁以下)。
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■コメント
原審の判断が控訴審でも維持されています。
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■過去のブログ記事
東京地裁平成31.4.26平成30(ワ)38579損害賠償請求事件
原審記事