最高裁判所HP 知的財産裁判例集より
「ステラマッカートニー青山」店舗設計事件(控訴審)
知財高裁平成29.10.13平成29(ネ)10061著作者人格権侵害差止等請求控訴事件PDF
知的財産高等裁判所第3部
裁判長裁判官 鶴岡稔彦
裁判官 寺田利彦
裁判官 大西勝滋
*裁判所サイト公表 2017.10.24
*キーワード:建築、設計、共同著作者性、氏名表示権
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■事案
日本空間デザイン賞2015などに入賞した「ステラマッカートニー青山」ブティック店舗の外観設計について共同著作者性などが争点となった事案の控訴審
控訴人 (1審原告):建築設計会社
被控訴人(1審被告):建築会社、出版社
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■結論
控訴棄却
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■争点
条文 著作権法2条1項2号、19条、115条
1 1審原告が共同著作者であるか
2 1審原告が原著作者であるか
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■事案の概要
『本件は,建築設計等を目的とする株式会社である控訴人(一審原告)が,原判決別紙物件目録記載の建物(本件建物)について,自らがその共同著作者(主位的主張)又は本件建物を二次的著作物とする原著作物(控訴人設計資料〔甲7,7の2〕及び控訴人模型〔甲8〕に基づく控訴人代表者の提案内容)の著作者(予備的主張)であるにもかかわらず,(1)被控訴人竹中工務店が,本件建物の著作者を同被控訴人のみであると表示してデザイン賞に応募し,同表示に基づいて賞を受賞したこと(本件各受賞)や,(2)被控訴人竹中工務店の上記表示を受けて,被控訴人彰国社が,そのように表示された書籍(本件書籍)を発行,販売してこれを継続していることが,それぞれ,控訴人の有する著作者人格権(氏名表示権)を侵害すると主張して,被控訴人らに対し,次の各請求を行う事案である。』
『原判決は,控訴人の請求をいずれも理由がないとして棄却したため,控訴人がこれを不服として控訴した。』
(2頁以下)
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■判決内容
<争点>
1 1審原告が共同著作者であるか
2 1審原告が原著作者であるか
控訴審は、原判決の棄却の判断を維持しています。
控訴審は、控訴人の控訴理由に関して付加判断を5頁以下で示していますが、『結局のところ,外装スクリーン部分に関し本件建物外観と控訴人代表者の提案とで共通するのは,ほぼ2層3方向の連続的な立体格子構造(組亀甲柄)を採用した点に尽きるのであって,それ自体はアイデアにすぎない』などとして、控訴人代表者が本件建物外観について創作的に関与した点、また、控訴人代表者の提案が本件建物の原著作物に当たる点のいずれも否定しています。
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■コメント
原審同様、原告の主張が認められていません。
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■過去のブログ記事
2017年05月22日
原審記事
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■追記(2017.11.10)
原告代理人のコメント
水野祐(@TasukuMizuno)のブログ
「2017-11-09 ステラ・マッカートニー事件判決について原告代理人が思うこと」
原告のコメント
日経アーキテクチュア
「竹中工務店を訴えた監修者、敗戦の弁
照井信三氏「まるで発明特許のような審理だった」2017/11/08」
■論文
高瀬亜富『「STELLA McCartney青山」店舗設計事件』(コピライト2017年11月号(679号)32頁以下)
「ステラマッカートニー青山」店舗設計事件(控訴審)
知財高裁平成29.10.13平成29(ネ)10061著作者人格権侵害差止等請求控訴事件PDF
知的財産高等裁判所第3部
裁判長裁判官 鶴岡稔彦
裁判官 寺田利彦
裁判官 大西勝滋
*裁判所サイト公表 2017.10.24
*キーワード:建築、設計、共同著作者性、氏名表示権
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■事案
日本空間デザイン賞2015などに入賞した「ステラマッカートニー青山」ブティック店舗の外観設計について共同著作者性などが争点となった事案の控訴審
控訴人 (1審原告):建築設計会社
被控訴人(1審被告):建築会社、出版社
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■結論
控訴棄却
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■争点
条文 著作権法2条1項2号、19条、115条
1 1審原告が共同著作者であるか
2 1審原告が原著作者であるか
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■事案の概要
『本件は,建築設計等を目的とする株式会社である控訴人(一審原告)が,原判決別紙物件目録記載の建物(本件建物)について,自らがその共同著作者(主位的主張)又は本件建物を二次的著作物とする原著作物(控訴人設計資料〔甲7,7の2〕及び控訴人模型〔甲8〕に基づく控訴人代表者の提案内容)の著作者(予備的主張)であるにもかかわらず,(1)被控訴人竹中工務店が,本件建物の著作者を同被控訴人のみであると表示してデザイン賞に応募し,同表示に基づいて賞を受賞したこと(本件各受賞)や,(2)被控訴人竹中工務店の上記表示を受けて,被控訴人彰国社が,そのように表示された書籍(本件書籍)を発行,販売してこれを継続していることが,それぞれ,控訴人の有する著作者人格権(氏名表示権)を侵害すると主張して,被控訴人らに対し,次の各請求を行う事案である。』
『原判決は,控訴人の請求をいずれも理由がないとして棄却したため,控訴人がこれを不服として控訴した。』
(2頁以下)
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■判決内容
<争点>
1 1審原告が共同著作者であるか
2 1審原告が原著作者であるか
控訴審は、原判決の棄却の判断を維持しています。
控訴審は、控訴人の控訴理由に関して付加判断を5頁以下で示していますが、『結局のところ,外装スクリーン部分に関し本件建物外観と控訴人代表者の提案とで共通するのは,ほぼ2層3方向の連続的な立体格子構造(組亀甲柄)を採用した点に尽きるのであって,それ自体はアイデアにすぎない』などとして、控訴人代表者が本件建物外観について創作的に関与した点、また、控訴人代表者の提案が本件建物の原著作物に当たる点のいずれも否定しています。
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■コメント
原審同様、原告の主張が認められていません。
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■過去のブログ記事
2017年05月22日
原審記事
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■追記(2017.11.10)
原告代理人のコメント
水野祐(@TasukuMizuno)のブログ
「2017-11-09 ステラ・マッカートニー事件判決について原告代理人が思うこと」
原告のコメント
日経アーキテクチュア
「竹中工務店を訴えた監修者、敗戦の弁
照井信三氏「まるで発明特許のような審理だった」2017/11/08」
■論文
高瀬亜富『「STELLA McCartney青山」店舗設計事件』(コピライト2017年11月号(679号)32頁以下)