最高裁判所HP 知的財産裁判例集より
不動産実測図事件(控訴審)
知財高裁平成27.8.5平成27(ネ)10072損害賠償請求控訴事件PDF
知的財産高等裁判所第3部
裁判長裁判官 大鷹一郎
裁判官 田中正哉
裁判官 神谷厚毅
*裁判所サイト公表 2015.08.11
*キーワード:不動産実測図、測量図、図面、著作物性
原審:横浜地裁横須賀支部平成26年(ワ)第371号
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■事案
訴状に添付された不動産の実測図の著作物性が争点となった事案
控訴人(1審原告) :個人
被控訴人(1審被告):個人
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■結論
控訴棄却
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■争点
条文 著作権法2条1項1号、10条1項6号
1 本件実測図の著作物性
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■事案の概要
『本件は,被控訴人が,控訴人に対する民事訴訟の訴状に添付するために,控訴人の作成した現況実測図(以下「本件実測図」という。)を控訴人に無断で複製し,本件実測図についての控訴人の著作権(複製権)を侵害したとして,控訴人が,被控訴人に対し,不法行為に基づく損害賠償として50万円及び遅延損害金の支払を求める事案である。
原審は,本件実測図は著作物に該当するものと認められないとして,控訴人の請求を棄却した。控訴人は,これを不服として本件控訴を提起した。』(1頁以下)
<経緯>
H26.03 控訴人が本件土地の現況実測図を作成
H26.07 被控訴人が本件土地の賃貸借契約解除、建物収去土地明渡等請求訴訟提起
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■判決内容
<争点>
1 本件実測図の著作物性
控訴人は、本件実測図は万人が一目瞭然に現場の状況の把握等ができるように公知の事実又は一般常識に属する事柄についても具体的に表現したものであり、一般的に他者が本件土地の測量図を作成する場合と対比しても作成者である控訴人の個性が発揮されており、控訴人の思想又は感情を創作的に表現したもの(著作権法2条1項1号)であるとして、「地図又は学術的な性質を有する図面、図表、模型その他の図形の著作物」(10条1項6号)に該当する旨主張しました(4頁以下)。
本件実測図は、本件土地を測量したものでその面積を求積した結果を示した「現況実測図」という名称の縮尺250分の1の測量図であり、本件土地と隣地との筆界点及びその座標、各土地上の建物、構築物等が図示され、また、本件土地の面積が「90.66895平方メートル」、「27.42坪」であること及びその「求積表」などが示されているものでした。
この点について、裁判所は、測量の対象とされた本件土地に係る情報の取捨選択、その作図上の表示方法及び表現内容のいずれにおいてもいかなる点で作成者である控訴人の個性が本件実測図に発揮されているか、控訴人による具体的な主張立証がないとして、控訴人の主張を認めていません。
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■コメント
土地の測量図の著作物性が争点となった事案ですが、本人訴訟ということもあって、争点らしい争点もない事案です。
不動産実測図事件(控訴審)
知財高裁平成27.8.5平成27(ネ)10072損害賠償請求控訴事件PDF
知的財産高等裁判所第3部
裁判長裁判官 大鷹一郎
裁判官 田中正哉
裁判官 神谷厚毅
*裁判所サイト公表 2015.08.11
*キーワード:不動産実測図、測量図、図面、著作物性
原審:横浜地裁横須賀支部平成26年(ワ)第371号
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■事案
訴状に添付された不動産の実測図の著作物性が争点となった事案
控訴人(1審原告) :個人
被控訴人(1審被告):個人
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■結論
控訴棄却
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■争点
条文 著作権法2条1項1号、10条1項6号
1 本件実測図の著作物性
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■事案の概要
『本件は,被控訴人が,控訴人に対する民事訴訟の訴状に添付するために,控訴人の作成した現況実測図(以下「本件実測図」という。)を控訴人に無断で複製し,本件実測図についての控訴人の著作権(複製権)を侵害したとして,控訴人が,被控訴人に対し,不法行為に基づく損害賠償として50万円及び遅延損害金の支払を求める事案である。
原審は,本件実測図は著作物に該当するものと認められないとして,控訴人の請求を棄却した。控訴人は,これを不服として本件控訴を提起した。』(1頁以下)
<経緯>
H26.03 控訴人が本件土地の現況実測図を作成
H26.07 被控訴人が本件土地の賃貸借契約解除、建物収去土地明渡等請求訴訟提起
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■判決内容
<争点>
1 本件実測図の著作物性
控訴人は、本件実測図は万人が一目瞭然に現場の状況の把握等ができるように公知の事実又は一般常識に属する事柄についても具体的に表現したものであり、一般的に他者が本件土地の測量図を作成する場合と対比しても作成者である控訴人の個性が発揮されており、控訴人の思想又は感情を創作的に表現したもの(著作権法2条1項1号)であるとして、「地図又は学術的な性質を有する図面、図表、模型その他の図形の著作物」(10条1項6号)に該当する旨主張しました(4頁以下)。
本件実測図は、本件土地を測量したものでその面積を求積した結果を示した「現況実測図」という名称の縮尺250分の1の測量図であり、本件土地と隣地との筆界点及びその座標、各土地上の建物、構築物等が図示され、また、本件土地の面積が「90.66895平方メートル」、「27.42坪」であること及びその「求積表」などが示されているものでした。
この点について、裁判所は、測量の対象とされた本件土地に係る情報の取捨選択、その作図上の表示方法及び表現内容のいずれにおいてもいかなる点で作成者である控訴人の個性が本件実測図に発揮されているか、控訴人による具体的な主張立証がないとして、控訴人の主張を認めていません。
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■コメント
土地の測量図の著作物性が争点となった事案ですが、本人訴訟ということもあって、争点らしい争点もない事案です。