最高裁判所HP 知的財産裁判例集より
「韓国TV」テレビ番組配信サービス事件
東京地裁平成26.7.16平成25(ワ)23363損害賠償請求事件PDF
東京地方裁判所民事第29部
裁判長裁判官 嶋末和秀
裁判官 鈴木千帆
裁判官 西村康夫
*裁判所サイト公表 2014.8.14
*キーワード:テレビ番組 放送事業者 配信サービス
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■事案
韓国KBSテレビ番組を無許諾でインターネット配信するサービスの違法性が争点となった事案
原告:韓国放送事業者
被告:韓国法人
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■結論
請求認容
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■争点
条文 著作権法21条、98条、99条の2
1 国際裁判管轄及び準拠法
2 著作権侵害性
3 損害論
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■事案の概要
『本件は,被告が,サービスの利用者らに対し,セットトップボックスと称する機器を送付するとともに,平成23年8月12日から同年9月8日までの間に,原告が放送するKBS第1テレビジョン及びKBS第2テレビジョンを受信の上,エンコード(デジタルデータに変換)してサーバーに保存し,保存したデジタルデータを利用者らのセットトップボックスに送信することにより,原告の放送にかかる別紙「侵害番組一覧」記載の49番組(以下「本件番組」という。)を利用者らに視聴させて,原告の著作権(複製権)及び著作隣接権(複製権,送信可能化権)を侵害したとして,民法709条に基づき,利用許諾料相当損害金490万円及びこれに対する訴状送達の日の翌日である平成26年6月6日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める事案』(1頁以下)
<経緯>
H23.2 被告が「韓国TV」の名称でサービス開始
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■判決内容
<争点>
1 国際裁判管轄及び準拠法
国際裁判管轄について、裁判所は、原告及び被告は韓国法人であるが、本件サービスは日本に在住する韓国人に向けられたサービスであり、被告による「不法行為があった地」の少なくとも一部は日本国内にあると認められるとして、本件につき我が国は国際裁判管轄を有すると判断しています(民事訴訟法3条の3第8号)。
また、準拠法については、本件において「加害行為の結果が発生した地」は日本国内であると認められるとして、日本法となると判断しています(法の適用に関する通則法17条 3頁以下)。
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2 著作権侵害性
原告が著作権及び放送事業者として著作隣接権を有している映画著作物であるTV番組について、被告がその管理するサーバーに本件番組を複製し、また、本件番組を公衆の用に供されている電気通信回線に接続している自動公衆送信装置(被告の管理するサーバー)の公衆送信用記録媒体に情報を記録するなどして送信可能化(著作権法2条1項9号の5イ)して、原告の著作権(複製権)及び著作隣接権(複製権、送信可能化権)を侵害したことが認められています(4頁)。
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3 損害論
原告がテレビ番組の利用許諾を行う場合、利用許諾料は60分ごとに10万円であること、本件番組はいずれも1時間枠の番組であるとして、49番組について合計490万円の許諾料相当額の損害が認められています(4頁以下)。
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■コメント
被告は本件口頭弁論期日に出頭せず、答弁書その他の準備書面も提出していないことから、これといった反論もなく請求認容の判断となっています。
本件サービスは、被告において受信したテレビ放送をエンコードして、そのデータを被告が管理するサーバーに保管し、利用者が番組等を指定することで利用者にデータを転送させるシステム環境を提供するものでした。ロクラク2事件最高裁判決(最高裁平成23年1月20日判決平成21(受)788)からしても、複製主体性がデータライブラリーを作成したサービス事業者であるといって問題はないと思われます。
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■参考サイト
「企業法務戦士の雑感」(2013-02-15)
[企業法務][知財]まねき・ロクラク時代の終わり
「韓国TV」テレビ番組配信サービス事件
東京地裁平成26.7.16平成25(ワ)23363損害賠償請求事件PDF
東京地方裁判所民事第29部
裁判長裁判官 嶋末和秀
裁判官 鈴木千帆
裁判官 西村康夫
*裁判所サイト公表 2014.8.14
*キーワード:テレビ番組 放送事業者 配信サービス
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■事案
韓国KBSテレビ番組を無許諾でインターネット配信するサービスの違法性が争点となった事案
原告:韓国放送事業者
被告:韓国法人
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■結論
請求認容
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■争点
条文 著作権法21条、98条、99条の2
1 国際裁判管轄及び準拠法
2 著作権侵害性
3 損害論
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■事案の概要
『本件は,被告が,サービスの利用者らに対し,セットトップボックスと称する機器を送付するとともに,平成23年8月12日から同年9月8日までの間に,原告が放送するKBS第1テレビジョン及びKBS第2テレビジョンを受信の上,エンコード(デジタルデータに変換)してサーバーに保存し,保存したデジタルデータを利用者らのセットトップボックスに送信することにより,原告の放送にかかる別紙「侵害番組一覧」記載の49番組(以下「本件番組」という。)を利用者らに視聴させて,原告の著作権(複製権)及び著作隣接権(複製権,送信可能化権)を侵害したとして,民法709条に基づき,利用許諾料相当損害金490万円及びこれに対する訴状送達の日の翌日である平成26年6月6日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める事案』(1頁以下)
<経緯>
H23.2 被告が「韓国TV」の名称でサービス開始
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■判決内容
<争点>
1 国際裁判管轄及び準拠法
国際裁判管轄について、裁判所は、原告及び被告は韓国法人であるが、本件サービスは日本に在住する韓国人に向けられたサービスであり、被告による「不法行為があった地」の少なくとも一部は日本国内にあると認められるとして、本件につき我が国は国際裁判管轄を有すると判断しています(民事訴訟法3条の3第8号)。
また、準拠法については、本件において「加害行為の結果が発生した地」は日本国内であると認められるとして、日本法となると判断しています(法の適用に関する通則法17条 3頁以下)。
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2 著作権侵害性
原告が著作権及び放送事業者として著作隣接権を有している映画著作物であるTV番組について、被告がその管理するサーバーに本件番組を複製し、また、本件番組を公衆の用に供されている電気通信回線に接続している自動公衆送信装置(被告の管理するサーバー)の公衆送信用記録媒体に情報を記録するなどして送信可能化(著作権法2条1項9号の5イ)して、原告の著作権(複製権)及び著作隣接権(複製権、送信可能化権)を侵害したことが認められています(4頁)。
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3 損害論
原告がテレビ番組の利用許諾を行う場合、利用許諾料は60分ごとに10万円であること、本件番組はいずれも1時間枠の番組であるとして、49番組について合計490万円の許諾料相当額の損害が認められています(4頁以下)。
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■コメント
被告は本件口頭弁論期日に出頭せず、答弁書その他の準備書面も提出していないことから、これといった反論もなく請求認容の判断となっています。
本件サービスは、被告において受信したテレビ放送をエンコードして、そのデータを被告が管理するサーバーに保管し、利用者が番組等を指定することで利用者にデータを転送させるシステム環境を提供するものでした。ロクラク2事件最高裁判決(最高裁平成23年1月20日判決平成21(受)788)からしても、複製主体性がデータライブラリーを作成したサービス事業者であるといって問題はないと思われます。
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■参考サイト
「企業法務戦士の雑感」(2013-02-15)
[企業法務][知財]まねき・ロクラク時代の終わり