2010年3月25日刊行の本書は、訴訟で争点とされた音楽著作権や契約に係わる論点を中心に60講をまとめたものです。執筆は、田中豊先生や前田哲男先生を含め8名の弁護士の方々によるものとなっています。

判例でみる音楽著作権訴訟の論点60講
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目次を概括していただければ分かるように、音楽著作権に関する論点を網羅する内容で、ボリューム感があります(本文498頁)。
田中先生は、最近で思い浮かぶところとしては、紋谷暢男編「JASRAC概論 音楽著作権の法と管理」(2009)でのご論考(「著作権侵害とJASRACの対応」151頁以下)や著作権情報センター(CRIC)1月講演会「著作権侵害による損害賠償請求訴訟に係る諸問題」でのご講演、また、パンドラTV事件(ジャストオンライン事件 東京地裁平成21.11.13平成20(ワ)21902著作権侵害差止等請求事件)ではジャスラックの代理人弁護士を担当されておいでです。

目次

第1章 著作物および著作者
 1 著作物
 2 著作者

第2章 著作権侵害
 1 依拠
 2 同一性・類似性
 3 公衆概念
 4 侵害行為
 5 著作権侵害の証拠収集

第3章 著作権侵害の責任主体
 1 規範的利用主体論
 2 道具の提供者に対する損害賠償請求
 3 道具の提供者に対する差止請求
 4 インターネット上のサービス提供者の責任
 5 会社とその取締役の責任
 6 屋号の続用者の責任

第4章 著作権侵害訴訟における抗弁事由
 1 権利制限
 2 著作権保護期間
 3 時効

第5章 著作者人格権および著作隣接権
 1 著作者人格権
 2 著作隣接権

第6章 権利の救済
 1 差止請求
 2 不法行為に基づく損害賠償請求
 3 不当利得返還請求
 4 謝罪広告の請求
 5 刑事罰

第7章 著作権の契約と管理
 1 著作権に関する契約
 2 著作権等管理事業法

判例でみる 音楽著作権訴訟の論点60講|日本評論社より