最高裁判所HP 知的財産裁判例集より
「バッジを外せ!!リングを降りろ!!」出版契約事件
東京地裁平成22.1.21平成21(ワ)23129著作権使用料等請求事件PDF
東京地方裁判所民事第47部
裁判長裁判官 阿部正幸
裁判官 山門優
裁判官 舟橋伸行
*裁判所サイト公表 10/2/10
*キーワード:出版契約、プロモート印税
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■事案
元プロレスラーが寄稿した記事の原稿料の不払いの有無や名誉毀損の成否が争われた事案
原告:元プロレスラー
被告:プロモーター
出版社
本件書籍:「プロレス八百長伝説 ケーフェイ」(被告出版社刊行)
別件書籍:「バッジを外せ!!リングを降りろ!!」(原告執筆)
--------------------
■結論
請求棄却
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■争点
条文 民法415条、709条
1 原稿料請求の可否
2 本件書籍のタイトルを「八百長伝説」としたことによる名誉毀損の成否
3 B元議員のメールアドレスを掲載したことによる名誉毀損の成否
4 虚偽の被告プロモーターの住所を伝えたとする不法行為の成否
5 被告出版社による侮辱を理由とする不法行為の成否
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■判決内容
<争点>
1 原稿料請求の可否
原告は本件書籍「プロレス八百長伝説 ケーフェイ」への記事寄稿について、原告執筆の別件書籍「バッジを外せ!!リングを降りろ!!」の宣伝を兼ねるとして別件書籍の出版契約にあるプロモーション協力規定に基づきギャランティ(原告:被告プロモーター=85:15)として本件書籍の原稿料の支払いの義務が被告らにあると主張しました。
しかし、被告出版社から被告プロモーターに支払われた金銭は、本件書籍の編集委託費であって、別件書籍出版契約において分配されるギャランティに該当するものとは認めることはできないとして、裁判所は原告の主張を容れていません(14頁以下)。
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2 本件書籍のタイトルを「八百長伝説」としたことによる名誉毀損の成否
3 B元議員のメールアドレスを掲載したことによる名誉毀損の成否
4 虚偽の被告プロモーターの住所を伝えたとする不法行為の成否
5 被告出版社による侮辱を理由とする不法行為の成否
不法行為を理由とする2〜5の各争点について、結論として裁判所は原告の主張を容れていません(16頁以下)。
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■コメント
記事原稿料の未払いが問題となった2006年5月刊行の本件書籍は、インフォレスト社のムック本「プロレス八百長伝説 ケーフェイ」。アマゾンで現在確認できるものとしては、シリーズVol.6(2008年)まで刊行されたようです。
原告は、「バッジを外せ!!リングを降りろ!! 大仁田厚参議院議員を告発する」(2006年2月)を刊行したセッド・ジニアス(渡邊幸正)氏と思われます。
私が高校生の頃は、父親が新日本プロレスの副社長や監査役をしていたということもあってプロレスはよく観に行ってました。
田園コロシアムで猪木さんに試合前に挨拶に行ったら睨まれて、とっても怖かったですし(笑)、荒川さんの大きなお腹とかタイガーマスク佐山さんの素顔などはいまでは懐かしい思い出です。
プロレスは、体力、技量の限りを尽くしてお互いの技を引き出すエンターテインメント(「受け」の美学も含めて)で、八百長とかケーフェイとか言われてもピンと来ません。
本件について、大仁田厚元参議院議員の「脅迫メール事件」なども係わっているようですが、本件書籍が刊行されてほぼ2年経ってから題名の「八百長」部分などを問題視している点など、いまひとつ背景事情について理解できないところでした。
「バッジを外せ!!リングを降りろ!!」出版契約事件
東京地裁平成22.1.21平成21(ワ)23129著作権使用料等請求事件PDF
東京地方裁判所民事第47部
裁判長裁判官 阿部正幸
裁判官 山門優
裁判官 舟橋伸行
*裁判所サイト公表 10/2/10
*キーワード:出版契約、プロモート印税
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■事案
元プロレスラーが寄稿した記事の原稿料の不払いの有無や名誉毀損の成否が争われた事案
原告:元プロレスラー
被告:プロモーター
出版社
本件書籍:「プロレス八百長伝説 ケーフェイ」(被告出版社刊行)
別件書籍:「バッジを外せ!!リングを降りろ!!」(原告執筆)
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■結論
請求棄却
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■争点
条文 民法415条、709条
1 原稿料請求の可否
2 本件書籍のタイトルを「八百長伝説」としたことによる名誉毀損の成否
3 B元議員のメールアドレスを掲載したことによる名誉毀損の成否
4 虚偽の被告プロモーターの住所を伝えたとする不法行為の成否
5 被告出版社による侮辱を理由とする不法行為の成否
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■判決内容
<争点>
1 原稿料請求の可否
原告は本件書籍「プロレス八百長伝説 ケーフェイ」への記事寄稿について、原告執筆の別件書籍「バッジを外せ!!リングを降りろ!!」の宣伝を兼ねるとして別件書籍の出版契約にあるプロモーション協力規定に基づきギャランティ(原告:被告プロモーター=85:15)として本件書籍の原稿料の支払いの義務が被告らにあると主張しました。
しかし、被告出版社から被告プロモーターに支払われた金銭は、本件書籍の編集委託費であって、別件書籍出版契約において分配されるギャランティに該当するものとは認めることはできないとして、裁判所は原告の主張を容れていません(14頁以下)。
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2 本件書籍のタイトルを「八百長伝説」としたことによる名誉毀損の成否
3 B元議員のメールアドレスを掲載したことによる名誉毀損の成否
4 虚偽の被告プロモーターの住所を伝えたとする不法行為の成否
5 被告出版社による侮辱を理由とする不法行為の成否
不法行為を理由とする2〜5の各争点について、結論として裁判所は原告の主張を容れていません(16頁以下)。
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■コメント
記事原稿料の未払いが問題となった2006年5月刊行の本件書籍は、インフォレスト社のムック本「プロレス八百長伝説 ケーフェイ」。アマゾンで現在確認できるものとしては、シリーズVol.6(2008年)まで刊行されたようです。
原告は、「バッジを外せ!!リングを降りろ!! 大仁田厚参議院議員を告発する」(2006年2月)を刊行したセッド・ジニアス(渡邊幸正)氏と思われます。
私が高校生の頃は、父親が新日本プロレスの副社長や監査役をしていたということもあってプロレスはよく観に行ってました。
田園コロシアムで猪木さんに試合前に挨拶に行ったら睨まれて、とっても怖かったですし(笑)、荒川さんの大きなお腹とかタイガーマスク佐山さんの素顔などはいまでは懐かしい思い出です。
プロレスは、体力、技量の限りを尽くしてお互いの技を引き出すエンターテインメント(「受け」の美学も含めて)で、八百長とかケーフェイとか言われてもピンと来ません。
本件について、大仁田厚元参議院議員の「脅迫メール事件」なども係わっているようですが、本件書籍が刊行されてほぼ2年経ってから題名の「八百長」部分などを問題視している点など、いまひとつ背景事情について理解できないところでした。