今年で5冊目となる知財年報(渋谷達紀/竹中俊子/高林龍編 別冊NBL130号)2009年度版が発行されました(2009年12月22日刊行)。
知財判例の動きや学説の動向、また特集1としては「応用美術の法的保護」が取り上げられています。

著作権法に関する学説の動きについては、例年同様今村哲也先生がご担当されておいでで、この1年の論文や書籍が把握できてとても参考になります(57頁以下)。

特集の2つめとしては、「グローバル化する現代的課題」として論文が掲載されています。
フェアユース論の限界から著作者と利用者の対等性を念頭に新しい著作権法のフレームとして「人権」からアプローチする論考として、張睿暎先生の「著作物ユーザに権利はあるか-新しい著作権法フレームとしての人権」(294頁以下)も掲載されています。

人権の性質論(憲法論)や著作権法でのとらえ方など、張先生にいつかお伺いできたらと思っています。

知財年報 2009
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「2009年の判例・学説・産業界の動向、諸外国における知財の動向を解説するほか、特集では、著名あるいは新進気鋭な学者や実務家の論考を10本掲載。2009年3月開催の国際知的財産セミナー報告も収録。 」