弁護士田路至弘(とうじよしひろ)先生執筆による本書は、企業取引における契約で注意しなければならない民法の基本を平易に解説するものです(2009年9月10日刊行 本文全227頁)。

委任と請負、請負と売買、請負と雇用など、典型契約によって危険負担や瑕疵担保責任がどう違ってくるのか分かり易く図示されていますし、契約書の自動更新条項についての高裁判例(184頁以下)や継続的契約の解消の問題(186頁以下)など、民法と契約の関わりについて参考になります。

債権と物権、企業の内と外というように、できるだけ民法を体系的に解説している点、また図表の多用といった点で法学部以外の他学部出身の方にもお勧めできる1冊です。
法務担当者のためのもう一度学ぶ民法(契約編)
法務担当者のためのもう一度学ぶ民法(契約編)
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