知的財産法政策学研究」21号(2008)が刊行されました。

21世紀COEプログラムが3月に終了して20号が最終号になるとの
アナウンスがあってとても残念でしたが、北海道大学グローバル
COEプログラム「多元分散型統制を目指す新世代法政策学
(拠点リーダー:田村善之教授)の一事業として本書が復刊したそうで
嬉しい限りです。

本書には特許権にかかわるもののほか、著作権と不正競争防止法
に関連する論文として、

河島伸子「追及権をめぐる論争の再検討(1)-論争の背景、EC指令の効果と現代美術品市場」89頁以下
Barton BEEBE、城所岩生訳「米国著作権法フェアユース判決(1978-2005年)の実証的研究(1)」117頁以下
安藤和宏「米国法における有名人の歌真似(sound-alike)録音物の違法性に関する一考察」171頁以下
横溝 大「未承認国家の著作物とベルヌ条約上の保護義務-北朝鮮著作物事件-」(263頁以下)
小嶋崇弘「商標の類否判断における取引実情の考慮と音楽CDにおけるアーティスト名表示の「商品等表示としての使用」該当性-ELLEGARDEN事件-」279頁以下

が所収されています。

北朝鮮映画事件は、控訴審判決が12月24日に出たようですので
(しかも、一般不法行為の成立を肯定)来年の判例公表が待ち遠しい
です。

米国留学より戻られてからの安藤和宏先生の音楽著作権に関する
ご研究も注目したいところです。