裁判所HP 知的財産裁判例集より
「杏林製薬商号」事件(控訴審)
★知財高裁平成19.6.28平成19(ネ)10014商号使用差止等控訴事件PDF
知的財産高等裁判所第4部
裁判長裁判官 塚原朋一
裁判官 石原直樹
裁判官 杜下弘記
★原審
東京地裁平成19.1.26平成18(ワ)17405商号使用差止等請求事件PDF
■事案
製薬会社が健康食品を取扱う会社の商号の不正競業性を
めぐって争った事案の控訴審
控訴人(被告) :杏林ファルマ株式会社
被控訴人(原告):杏林製薬株式会社
■結論
控訴棄却
■争点
条文 不正競争防止法2条1項1号
1 周知性の喪失の有無
2 商号の類似性
■判決内容
争点
1 周知性の喪失の有無
被告は、原告が「キョーリン製薬株式会社」との標章を使用
しているとして、「杏林製薬株式会社」での営業表示として
の周知性は喪失していると主張していましたが、こうした標
章は医療従事者向けに使用されていることからこれを裁判所
は容れませんでした。
(3頁)
2 商号の類似性
ドメイン名では他社が「KYORIN.CO.JP」など使用してい
ることを理由に被告は商号の類似性が無いことを主張し
ましたが、商号の類似性が争点であり、ドメイン名はこ
こではかかわらないとしてこの点についても裁判所に容
れられませんでした。
(3頁)
■コメント
原審と同様、被告は本人訴訟で控訴を提起しています。
たった4頁の判決文であっさりしたものです。
■過去のブログ記事
「杏林製薬商号」事件〜不正競争防止法 商号使用差止等請求事件判決(知的財産裁判例集)