先週から始まった全24回に及ぶジャスラック著作権寄附講座。
昨日第二回目の講義は、第一回目と同じく
慶應義塾大学大学院法務研究科の
小泉直樹教授による講義でした。
2006年度寄附講座 講義概要
教材として、小泉先生編著「ケースブック知的財産法」(2006)を使用。
今回は本書第14講から第17講が範囲として指定されました。
著作物性から侵害主体性(間接侵害論)の論点まで
20余りの判例を素材として規範の抽出を中心に
判例相互の関係にまで言及されて、
たった2コマの時間でしたが密度の濃い授業内容でした。
たとえば、侵害主体性の議論(間接侵害論)で
クラブキャッツアイ事件最高裁判決(いわゆるカラオケ法理)と
ヒットワン事件(大阪地裁H15判決)の関係について。
前者は昭和63年の、しかも最高裁の判断ということもあって
どうしても重要視される判例ですが、理論的には
ヒットワン判決で示された規範をまずは基本に据えて
考えていくべきではないか等、
侵害主体性の議論にかかわる判例のいくつかのものとの
関係性についての先生の分析がとても参考となりました。
ところで、先週の講義内容の範囲に指定されていた
前掲書第1講には参考文献として、
中山信弘「財産的情報における保護制度の現状と将来」
『現代の法10 情報と法』(1997)267頁以下、
森村進「第五章 著作者の権利ー過保護の権利」
『財産権の理論』(1995)166頁以下
の一部が掲載されています(前掲書5頁以下、12頁)。
森村先生の現行著作権法制への痛烈な批判は
中山先生の穏当な論文とあわせて読むといっそう
際立ちます。
なお、本年度受講生に対して2004年度の講義録が配布されました。
明治大学法科大学院知的財産と法リサーチセンター発行
2004年度ジャスラック寄附講座講義録
「著作権制度概説および音楽著作権」(2006)
2004年度の寄附講座講義録とともに明治大学法科大学院
開設記念シンポジウムの内容も所収。
478頁に及ぶ書籍で立派なものです。
こうした書籍を受講生に無料で配布する
ジャスラックの太っ腹さにはさすがに脱帽です。
昨日第二回目の講義は、第一回目と同じく
慶應義塾大学大学院法務研究科の
小泉直樹教授による講義でした。
2006年度寄附講座 講義概要
教材として、小泉先生編著「ケースブック知的財産法」(2006)を使用。
今回は本書第14講から第17講が範囲として指定されました。
著作物性から侵害主体性(間接侵害論)の論点まで
20余りの判例を素材として規範の抽出を中心に
判例相互の関係にまで言及されて、
たった2コマの時間でしたが密度の濃い授業内容でした。
たとえば、侵害主体性の議論(間接侵害論)で
クラブキャッツアイ事件最高裁判決(いわゆるカラオケ法理)と
ヒットワン事件(大阪地裁H15判決)の関係について。
前者は昭和63年の、しかも最高裁の判断ということもあって
どうしても重要視される判例ですが、理論的には
ヒットワン判決で示された規範をまずは基本に据えて
考えていくべきではないか等、
侵害主体性の議論にかかわる判例のいくつかのものとの
関係性についての先生の分析がとても参考となりました。
ところで、先週の講義内容の範囲に指定されていた
前掲書第1講には参考文献として、
中山信弘「財産的情報における保護制度の現状と将来」
『現代の法10 情報と法』(1997)267頁以下、
森村進「第五章 著作者の権利ー過保護の権利」
『財産権の理論』(1995)166頁以下
の一部が掲載されています(前掲書5頁以下、12頁)。
森村先生の現行著作権法制への痛烈な批判は
中山先生の穏当な論文とあわせて読むといっそう
際立ちます。
なお、本年度受講生に対して2004年度の講義録が配布されました。
明治大学法科大学院知的財産と法リサーチセンター発行
2004年度ジャスラック寄附講座講義録
「著作権制度概説および音楽著作権」(2006)
2004年度の寄附講座講義録とともに明治大学法科大学院
開設記念シンポジウムの内容も所収。
478頁に及ぶ書籍で立派なものです。
こうした書籍を受講生に無料で配布する
ジャスラックの太っ腹さにはさすがに脱帽です。