3月に入ってからの知財判決速報のサイトは
閑古鳥が鳴いていて
てっきり裁判官の移動で3月の裁判は少ないのか?
なんて思ってみたりもしましたが、
本来だったら移動する前に判決が多く出るはずだし、
どうしたのか?と訝っていました。
どうやら裁判所のサイトのリニューアル(3月22日)が
関係していたようです。
裁判所のサイトリニューアルを伝えたのは、
「企業法務戦士の雑感」さん
■[企業法務][法律] 「裁判所のウェブサイト」に物申す!
です。
たとえば、知財判決速報に対応する新サイトは、
判例検索システム>検索結果一覧表示画面
となります。
従来のサイトは、
知財判決速報
こんな感じですから、
「一覧性」という意味では使い勝手は一目瞭然。
新しいサイトでは、期間などを指定して
検索する必要が出てきて、ひと手間かかります。
今回かなりのリニューアルとなるため
サイトの運営を担当している最高裁判所事務総局広報課に
電話して話を伺ってみました。
今までは判決速報は
一定期間が経過すると本体へ移動させるために
URLが変更していたが、今回のリニューアルで
そういうこともなくなり
全判決検索に対応させることができるようになる。
判決の「速報性」については色々な考え方があるとは思うが
あくまで「全判決検索」にこだわった。
また、判決文を原則PDF化したのは
「予想外のページ割りなどをされないように」
するため。
新サイトでの判例のアップについては
暫時作業進行中で判例の表示には
もうしばらく時間がかかる。
とのお話でした。
ウェブ制作会社の知人に
聞いてみたのですが、
HTMLよりもPDFにしたほうが
予算もかからないそうなので
PDF化についてはこうした点も
あるいは考慮されたのかもしれません。
リニューアルによって速報に掲載された判例のURLが
リンク切れしなくなり、
個々の判決にネット上での固定したURLが
割り当てられれば
判例文献としての「原本性」が増すとも考えられます。
この点はある意味で重要かもしれません。
いずれにしましても、
今度のリニューアルが事務局が言うところの
「ユーザビリティに資する」こととなるのか
実際に使っていって判断したいと思います。
話は逸れますが、
知人の刑法学者に今回のリニューアルの件について
感想を聞いたら、
「法曹時報やジュリストで最高裁判所調査官が
評釈を書いてからで充分です」
だそうで
つい、「うーん」と
唸ってしまいました(笑)
■追記(06.3.23)
最高裁へ電話されたかたが多かったようです(笑)
「弁護士落合洋司(東京弁護士会)の「日々是好日」」
■[話題]「リンク設定をした場合には,次の連絡先に電話で御連絡ください。 」
試しに内閣府などのサイトを見ると
リンクを貼った場合は連絡を、とあるので
官庁のリンク連絡要求は一般的なのかもしれません。
ちなみに(社)著作権情報センターでさえ
要求しています。
■追記(06.3.24)
立命館大学法科大学院 指宿先生のブログ
「blog of Dr. Makoto Ibusuki」
「最高裁サイト、リニューアル」
■追記(06.4.15)
梅本吉彦「判決原本とそのデータベース化についてー知的財産権関係判決を中心にー」『紋谷暢男教授還暦記念 知的財産権法の現代的課題』(1998)785頁以下参照
閑古鳥が鳴いていて
てっきり裁判官の移動で3月の裁判は少ないのか?
なんて思ってみたりもしましたが、
本来だったら移動する前に判決が多く出るはずだし、
どうしたのか?と訝っていました。
どうやら裁判所のサイトのリニューアル(3月22日)が
関係していたようです。
裁判所のサイトリニューアルを伝えたのは、
「企業法務戦士の雑感」さん
■[企業法務][法律] 「裁判所のウェブサイト」に物申す!
です。
たとえば、知財判決速報に対応する新サイトは、
判例検索システム>検索結果一覧表示画面
となります。
従来のサイトは、
知財判決速報
こんな感じですから、
「一覧性」という意味では使い勝手は一目瞭然。
新しいサイトでは、期間などを指定して
検索する必要が出てきて、ひと手間かかります。
今回かなりのリニューアルとなるため
サイトの運営を担当している最高裁判所事務総局広報課に
電話して話を伺ってみました。
今までは判決速報は
一定期間が経過すると本体へ移動させるために
URLが変更していたが、今回のリニューアルで
そういうこともなくなり
全判決検索に対応させることができるようになる。
判決の「速報性」については色々な考え方があるとは思うが
あくまで「全判決検索」にこだわった。
また、判決文を原則PDF化したのは
「予想外のページ割りなどをされないように」
するため。
新サイトでの判例のアップについては
暫時作業進行中で判例の表示には
もうしばらく時間がかかる。
とのお話でした。
ウェブ制作会社の知人に
聞いてみたのですが、
HTMLよりもPDFにしたほうが
予算もかからないそうなので
PDF化についてはこうした点も
あるいは考慮されたのかもしれません。
リニューアルによって速報に掲載された判例のURLが
リンク切れしなくなり、
個々の判決にネット上での固定したURLが
割り当てられれば
判例文献としての「原本性」が増すとも考えられます。
この点はある意味で重要かもしれません。
いずれにしましても、
今度のリニューアルが事務局が言うところの
「ユーザビリティに資する」こととなるのか
実際に使っていって判断したいと思います。
話は逸れますが、
知人の刑法学者に今回のリニューアルの件について
感想を聞いたら、
「法曹時報やジュリストで最高裁判所調査官が
評釈を書いてからで充分です」
だそうで
つい、「うーん」と
唸ってしまいました(笑)
■追記(06.3.23)
最高裁へ電話されたかたが多かったようです(笑)
「弁護士落合洋司(東京弁護士会)の「日々是好日」」
■[話題]「リンク設定をした場合には,次の連絡先に電話で御連絡ください。 」
試しに内閣府などのサイトを見ると
リンクを貼った場合は連絡を、とあるので
官庁のリンク連絡要求は一般的なのかもしれません。
ちなみに(社)著作権情報センターでさえ
要求しています。
■追記(06.3.24)
立命館大学法科大学院 指宿先生のブログ
「blog of Dr. Makoto Ibusuki」
「最高裁サイト、リニューアル」
■追記(06.4.15)
梅本吉彦「判決原本とそのデータベース化についてー知的財産権関係判決を中心にー」『紋谷暢男教授還暦記念 知的財産権法の現代的課題』(1998)785頁以下参照