今月刊行の改正独禁法の解説本です。著者は現役の公取委担当官。
下請法景表法独禁法の制定・改正という大きな競争政策の転換点にある現在、企業法務では公正取引委員会から示される指針には常に注意を払う必要があることと思われます。また、下請や新規参入会社もこうした知識を持つことは大切であると思います。

著作権・知的財産権の取引にかかわるものとしては下請法情報成果物作成委託に関する規制(本書134頁/独禁法上の優越的地位の濫用行為の規制)などがありますが、本書はその部分について特に詳しく述べられているわけではありません。
ですが、今回の改正によって規制強化された内容が分かりやすく示されていて、「第7章 『反・市場原理』主義者に贈る競争政策のすすめ」とあわせ、「競争政策」の現在について俯瞰することができると思います。


知らなかったでは済まない改正独禁法~談合、不当表示、下請けいじめが会社をダメにする