今月発刊されたもので新書版。
著者の福井さんは骨董通り法律事務所を設立、エンタテイメント分野を専門に扱う弁護士です。

骨董通り法律事務所サイト

帯解説を見る限り初心者向けの「著作権入門書」のような印象を与えますが、「模倣とオリジナルの境界」「『反著作権』と表現の未来」・・・と目次をみても入門書の類とは異なることが分かります。

豊富な事例紹介、デュシャンの「」を題材にした解説などもありたいへん興味深い内容です。

現在の著作権法制を「仮説の域」「壮大な社会実験」と表現するところなどは得心する部分です(115頁以下)。
文化の創造と、人々のそれへのアクセスをどう守るか」を視点に書き上げられた本書はお薦めの一冊です。


著作権とは何か―文化と創造のゆくえ