今年2月に出された弁護士らによる著作物利用(引用・転載)に関するQ&A集です。
引用に関わる内容が中心となっていますが、「そもそも著作物なのか」というところから検討されていて引用の適否判断の前提作業としての著作物性判断についても丁寧に述べられており思考整理となります。
著作物性に関する内容について言えば適宜判例の事例をあげ、また「なぜ著作物性が否定されるのか」意識的に言及されており巷にあふれる同種の本とは格段に分かりやすい内容となっています。
また、引用に関しても3要件+1条件との整理のもと、実務上問題が起こりそうな事例について判例の見解を参照しながら解説がなされています。お薦めの一冊です。
Q&A引用・転載の実務と著作権法