32bf1027.jpeg革装本というと高校生の頃に読んだ栃折久美子「モロッコ革の本」を思い出します。
ところで佐々木桔梗氏の作った「日本の肉筆絵入り本・北園克衛を中心に」(書肆ひやね 装丁は大家利夫)を手に取ると特装本の世界の奥深さが伺われます。私の手元にあるものは限定300部 天金 表紙用紙ヴァンヌーボー135kg 色付トレシングペーパー(薄黄色)付のもの。これに対して、氏に直接見せて戴いたものは同著作内容で限定30部 天金 カーフ革製 裏表紙リトグラフ入り 布+ベルベット製箱付というものでした。シュルレアリスム装丁本を概観する著作内容もさることながら本自体が一つの芸術品として成立している。美の一つのカタチがここに在る、という印象を強く持つところです。