著作権文献

2009年03月28日

論文案内 安藤和宏「アメリカにおけるミュージック・サンプリング訴訟に関する一考察(1)-Newton判決とBridgeport判決が与える影響-」

アメリカにおけるミュージック・サンプリング訴訟に関する
論文として、安藤和宏先生の論考が「知的財産法政策
学研究
」22号(2009)201頁以下に掲載されています。

音楽サンプリングの歴史、アメリカ著作権法のルール、
アメリカでのサンプリング実務や裁判例などミュージッ
ク・サンプリングにかかわる論考で、これからの日本
でのサンプリングシーンを考えるうえで多くの示唆を
与えるものではないでしょうか。

北海道大学グローバルCOEプログラム
多元分散型統御を目指す新世代法政策学 知的財産法政策学研究


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2009年03月09日

新刊案内「出版・マンガビジネスの著作権」(CRIC)

福井健策先生編、桑野裕一郎先生著「出版・マンガビジネスの著作権」
は、著作権情報センター(CRIC)刊行のエンタテイメントと著作権シリー
ズ第四弾にあたります(2009年2月25日刊行)。

cric







本文全190頁のなかでは、マンガ業界の現状、著作権の基礎知識、
マンガと著作権に係わる事項を網羅しています。

ところで、マンガの紙媒体からネットへのシフトが本格的になってき
ていることは、竹熊健太郎さんのブログ記事を拝読しているとよく
分かります。

最近の記事でも、Flash制作マンガのひとつの方向性を感じさせる
ものでした。

たけくまメモ(2004.2.14記事)
WEBマンガの新展開「HACK TO THE BRAIN」


さて、「ブラックジャックによろしく」「海猿」「特攻の島」の作者、
佐藤秀峰先生も最近サイトをオープンされまして、今後の展開が
楽しみなところです。

佐藤秀峰 on Web

「プロフィール」のページを読むと、制作のたいへんさが伝わって
きます。


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2009年02月10日

文献案内 大家重夫「代作とその周辺-偽りの著作者名の表示行為について」(久留米法学59・60合併号)

大家重夫「代作とその周辺-偽りの著作者名の表示行為について」
      『久留米法学59・60合併号』1頁以下(2008)

「〈盗作〉の文学史」著者栗原裕一郎さんのブログ記事の中で、大家重夫
先生の本論文に触れられたものがあって
1月2日(金)晴れ - おまえにハートブレイク☆オーバードライブ)、
新年はじめから久留米法学を探していましたが、母校明治大学の図書館に
は近刊号はまだ収蔵されていなくて、どうしたものか、と思っていました。
ところが、思いがけず大家先生より久留米法学をお贈りいただきまして本論
文を拝読することができました。

代作の刑法犯として著作権法121条があって、これに関する古い判例の見解
については争いがあるところですが、大家先生のご論文は法改正等の提言も
含め示唆に富む内容かと思います。

なお、同書には260頁以下に帖佐隆先生の「判例評釈 ヤマダ電機事件(退
職後の競業避止義務契約に関する事件)」も所収されています。


ところで、ご送付いただいたもののなかに、『マーチャンダイジングライツ
レポート
』44巻2号(2009 商品化権資料センター刊行)がありまして、その
なかに大家先生の特別寄稿「見直しが必要な著作権登録制度」が所収さ
れていました(44頁以下)。

音楽著作権の二重譲渡に係わる小室哲哉事件を踏まえた著作権登録制度
に関するご論文で、わたくしも「行政書士とうきょう」(2008年12月号)に
小室事件に関する簡単な解説文を書きましたが、先生のご論文には、登録
制度設計についてのご提言もあってたいへん参考になりました。


■追記

行政書士としてわたしが著作権にかかわる仕事を始めたときに、
成文堂の本郷三好さんから大家先生の御著書「著作権を確立し
た人々-福澤諭吉先生、水野錬太郎博士、プラーゲ博士・・・-

を贈っていただいたことを思い出します。
本郷さんは、父と山仲間、わたしの指導教授である刑事法学の
川端博先生の著作物の担当でおいででもありました。


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2009年02月07日

改訂版案内 半田正夫「著作権法概説第14版」(法学書院)

著作権法の基本書として定評のある半田正夫先生の著作権法概説
第14版が2月15日付で刊行されました。13版から1年8ヶ月での改訂
となります。

映画盗撮防止法、教科書バリアフリー法(「障害のある児童及び
生徒のための教科用特定図書等の普及の促進等に関する法律」)
の成立(著作権法30条1項関連、33条の2など)や新しい判例(映画
「シェーン」事件最高裁判決)の動向を踏まえての改訂版となります。

ところで、昨年、常務理事室へお邪魔してお話を伺った折には、
青山学院院長代行として庶務多忙を極めておいでで、ちょうどこ
れからの卒業、入学シーズンはそれこそ幼稚園から大学院まで
式典出席でお忙しいところではないでしょうか。
そのようななかでも「著作権法コンメンタール」(勁草書房)編集
や本書改訂版刊行と、益々お元気でいらっしゃる半田先生です。


著作権法概説
著作権法概説

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2009年01月31日

新刊案内 「著作権法コンメンタール」(勁草書房)

半田正夫先生、松田政行先生編集の著作権法コンメンタール全3巻が
1月30日に刊行されました。

1巻 1条〜22条の2
2巻 23条〜90条の3
3巻 91条〜124条、附則、著作権等管理事業法


著作権法コンメンタール 1  1条-22条の2 (1)

一冊が900頁あって、すごいボリュームです。


本書のコンセプトが、「本書を利用する企業または弁護士が裁判所に
準じたまたは裁判所に先行した判断をリーガルオピニオンとして提出
する場合に有用でなければならない
」(「本書の特色」より)とある
ように、実務指向のコンメンタールとなっています。

コンメンタールとしては、加戸先生の著作権法逐条講義、著作権関係法令
実務提要、金井先生・小倉先生編著「著作権法コンメンタール」とあわせて
活用していきたいと思います。



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2009年01月26日

新刊案内 著作権法学会編「著作権法研究35号(2008)」

2008年9月以降、33号(2006年度版)、34号(2007年度版)と立て続けに
旧年度版が刊行されて、ついに学会開催当年の刊行(35号は2008年12月
30日刊行)が実現してます。

2008年のシンポジウムは、「権利制限」が議題となっています。

論説:
(フェア・ユースの基本的原則を経済的な分析により解明しようと
する「市場の失敗理論」について)
村井麻衣子「フェア・ユースの市場の失敗理論をめぐって

判例研究:
渡邊 修「フェア・ユース-東京地裁平成16年5月28日判決
     [小中学校国語教科書用学習教材]-

(464.jp事件について)亀井弘泰「漫画無断配信幇助事件
藤田晶子「著作権法制における間接侵害と差止請求の法的構成-
    「選撮見録事件」原審・控訴審の比較と「規範的主体論」の一考察

今西頼太「デサフィナード事件


関連ブログ:benli(小倉先生 2008.5.25)記事
昨日の著作権法学会


時を置かずに学会での議論に誌面で触れることができることは、
とても幸せで嬉しいことです。

*余談ですが、学会のウェブサイトがヴィヴィッドになった
印象です。
ウェブ担当の関堂幸輔先生(大阪工業大学知的財産学部)
のご苦労によるところが大きいのかもしれません。

著作権研究35号
著作権研究35号(オンライン書店ビーケーワン:著作権研究 35(2008年))


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2009年01月20日

新刊案内 安藤健二「封印作品の憂鬱」(洋泉社)

著作権問題などで、その後の公表、流通が困難になってしまった作品
の背景に迫ったルポルタージュ。
「封印作品の謎」「封印作品の闇」に続く「封印三部作」となる安藤健二
さん執筆の本書は、2008年12月1日に刊行されました。

封印作品の憂鬱
封印作品の憂鬱

本書の内容としては、日本テレビ版「ドラえもん」作品と「ウルトラ6兄弟
VS怪獣軍団
」作品、そして、みずのまこと版「涼宮ハルヒの憂鬱」作品
の3つが取り上げられています。

ウルトラマン(「ウルトラ」シリーズ)版権の海外ライセンス契約については、
タイの実業家と円谷プロとの間で紛争となって、ライセンス契約の有効性
について、日本での裁判ではその有効性が認められた(7シリーズの作品
と2つの映画の海外利用権がタイの実業家にある)のに対して、タイの最高
裁判所(2008.2.5)では逆に契約書は無効と判断されるという複雑な状況
になっています。

ライセンス契約書に円谷プロの代表者印ではなく、円谷エンタープライズ
の代表者印が使われた事情など、双方の思惑や当時の制作現場、タイの
状況などが良く分かります(本書「第二章 白猿の暗黒舞踏『ウルトラ6兄弟
VS怪獣軍団』」115頁以下参照)。
これらの周辺事情について取材を重ねている本書は、判例の事案理解の
うえでも参考になります。

それにしても、空飛ぶハヌマーン(インド神話で風神の化身)が出てくる
「ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団」が封印状態というのも残念です。

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■参考判例

ウルトラマン国際裁判管轄事件
最高裁平成13.6.8平成12(オ)929等著作権確認等請求事件判決PDF
東京高裁平成12.3.16平成11(ネ)1106著作権確認等請求控訴事件PDF
東京地裁平成11.1.28平成9(ワ)15207著作権確認等請求事件PDF

差戻し審(ウルトラマン海外ライセンス契約事件)
東京高裁平成15.12.10平成15(ネ)1532著作権確認等請求控訴事件PDF
東京地裁平成15.2.28平成13(ワ)12140著作権確認等請求事件PDF
平成16.4.27最高裁三小決定 上告棄却 

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■参考サイト

牛木理一「ウルトラマンの著作権の帰属と海外独占利用権」
牛木内外特許事務所

タイ最高裁判決について(株式会社ティー・ワイ・オー)
当社子会社の勝訴判決に関するお知らせPDF(平成20年2月5日)

   ----------------------------------------

■参考文献

国際裁判管轄の争点について、
吉原省三「著作権確認等請求事件の国際裁判管轄」『村林楼貔萓幻典
     記念判例著作権法
』(2001)925頁以下
道垣内正人「国際裁判管轄-円谷プロ事件」『著作権判例百選第三版
      (2001)234頁以下
松岡 博「著作権存在確認等請求事件の国際裁判管轄 最高裁平成13年6月
    8日第二小法廷判決」『平成13年度重要判例解説』(2002)325頁以下
山本隆司「著作権侵害の準拠法と国際裁判管轄権」『著作権研究』27号
      (2003)193頁以下

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2009年01月19日

新刊案内「平成20年版電子商取引及び情報財取引等に関する準則と解説」(別冊NBL124)

松本恒雄編「平成20年版電子商取引及び情報財取引等に関する準則と解説」
(別冊NBLNo.124 商事法務3885円)

平成19年版については、企業法務戦士の雑感さんの記事(2007-06-01)に
ありますが、その改訂版にあたる平成20年版が平成20年12月29日に刊行
されています。

企業法務戦士の雑感
[企業法務][知財][書籍] 新しい「準則」の解説

経産省平成20年8月29日改定「電子商取引及び情報財取引等に関する準則」
とそのコメント(コメント部分は全8頁)となります。
ECサイト運営にあたっては、手元に一冊置いておきたいガイドライン本です。
なお、準則の内容はPDFで読むこともできます。

H20.8.29準則PDF


【改訂内容】

経産省 電子商取引(EC)の促進
「電子商取引及び情報財取引等に関する準則」の改訂・公表についてPDF
(H20.8.29)参照

(1)電子商取引関係
・電子商店街(ネットショッピングモール)運営者の責任(修正)
・広告表示規制(薬事法・健康増進法、貸金業法等)(追加)
(2)情報財取引関係
・SaaS・ASP のためのSLA(Service Level Agreement)(追加)
・ID・パスワード等のインターネット上での提供(修正)
・機能・期間制限ソフトウェアの制限の解除方法を提供した場合の責任(追加)
・他人のホームページにリンクを張る場合の法律上の問題点(修正)


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2008年12月30日

新刊案内 「知的財産法政策学研究」第21号(2008.12)

知的財産法政策学研究」21号(2008)が刊行されました。

21世紀COEプログラムが3月に終了して20号が最終号になるとの
アナウンスがあってとても残念でしたが、北海道大学グローバル
COEプログラム「多元分散型統制を目指す新世代法政策学
(拠点リーダー:田村善之教授)の一事業として本書が復刊したそうで
嬉しい限りです。

本書には特許権にかかわるもののほか、著作権と不正競争防止法
に関連する論文として、

河島伸子「追及権をめぐる論争の再検討(1)-論争の背景、EC指令の効果と現代美術品市場」89頁以下
Barton BEEBE、城所岩生訳「米国著作権法フェアユース判決(1978-2005年)の実証的研究(1)」117頁以下
安藤和宏「米国法における有名人の歌真似(sound-alike)録音物の違法性に関する一考察」171頁以下
横溝 大「未承認国家の著作物とベルヌ条約上の保護義務-北朝鮮著作物事件-」(263頁以下)
小嶋崇弘「商標の類否判断における取引実情の考慮と音楽CDにおけるアーティスト名表示の「商品等表示としての使用」該当性-ELLEGARDEN事件-」279頁以下

が所収されています。

北朝鮮映画事件は、控訴審判決が12月24日に出たようですので
(しかも、一般不法行為の成立を肯定)来年の判例公表が待ち遠しい
です。

米国留学より戻られてからの安藤和宏先生の音楽著作権に関する
ご研究も注目したいところです。

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2008年12月12日

新刊案内「こんな時、どうする?「広告の著作権」実用ハンドブック 」

志村潔著、北村行夫監修「こんな時、どうする?「広告の著作権」実用ハンド
ブック」が刊行(12月16日 太田出版 本文200頁)されました。
著者の志村潔さんは、元デザイナーで広告代理店法務担当。日本ユニ著作
権センター(JUCC)の著作権ジャーナルに2年間にわたって「広告の著作権
実学」(1〜13最終回)を連載されておいでです。

本書のタイトルは「広告の著作権」ですが、広く知的財産権をカバーしていて
不正競争防止法への目配りもあります。
また、100頁以下では、広告宣伝取引に関する契約書のひな型も掲載されて
いるので広告契約書のアウトラインを掴む上で参考になるのではないでしょ
うか。

こんな時、どうする?「広告の著作権」実用ハンドブック (ユニ知的所有権ブックス)こんな時、どうする?「広告の著作権」実用ハンドブック

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2008年12月10日

新刊案内「I.P.Annual Report 知財年報2008」(別冊NBL123号)

著作権の今年一年を振り返るものとしては、著作権情報センター(CRIC)
の月例講演会「最近の著作権判例について」とこの「I.P.Annual Report
知財年報」があります。

今年一年の知財法判例の動きとして、渋谷達紀先生が執筆されていて
著作権法については19頁以下から、また学説の動向としては今村哲也
先生が43頁以下で文献を網羅されておいでです。

これらの文献や判例を眺めていると、今年も著作権についていろいろ
議論されていたんだなあ、と感慨ひとしおです。

文献のなかであたってみたいと思ったのは、著作権制度の歴史に関す
る園田暁子先生の連載「著作権と文学者」で、「ワーズワースと著作権」
「ディケンズと国際著作権」「ディケンズとアメリカ、ドイツの出版社」
「アンソニー・トロロープと著作権に関する王立委員会」『知財研フォーラム
72〜75号所収のものです。

知財年報2008渋谷達紀、竹中俊子、高林龍
「I.P.Annual Report 知財年報2008」
(別冊NBL123号)

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2008年11月07日

新刊案内 著作権法学会「著作権研究 34号」

2007年の著作権法学会学会誌が刊行されました(2008.10.30)。

シンポジウムは、「翻案」を内容としたものです。

著作権研究34






なお、判例研究の山根崇邦さんの論文「著作権侵害を否定しながらも
一般不法行為の成立を認めた事例-通勤大学法律コース事件-」は、
知的財産法政策学研究18号(2007)のほうに改訂版が発表されています。

18号221頁以下論文PDF
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2008年11月02日

新刊案内「音楽ビジネスの著作権」(著作権情報センター)

10月6日(社)著作権情報センター(CRIC)刊行の
本書は、エンタテイメントと著作権-初歩から実践まで-
シリーズの第三弾にあたります。

弁護士福井健作先生編集、弁護士前田哲男先生・エイベックス
グループホールディングス谷口元さん著の本書
音楽ビジネスの著作権」は著作権の総論から音楽ビジネス
まで、入門的な位置づけとして書かれていて、音楽にかかわる
著作権、著作隣接権を概観できる1冊となります。

CRIC 出版物のご案内

music
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2008年10月25日

新刊案内 佐藤雅人「音楽ビジネス著作権入門」(ダイヤモンド社)

9月26日刊行の本書は、2006年までソニー・ミュージックグループで
アーティスト契約など管理部門を担当されていた佐藤雅人さんの執筆
によるものです(索引を含め213頁)。

音楽著作権についてグループ内社員研修も主宰されていたということで、
音楽著作権の取扱いについて、とてもわかりやすく解説されています。

本書は社員研修の資料素地もあるかと思いますが、あくまでメジャー
レーベルの業務視点からの解説で、原盤権の取扱いなどは、インディーと
はまた違った印象を受けます。

欲をちょこっとだけ言いますとソニーミュージックグループといえば、
アーティストさんとの契約などで様々な訴訟も抱えていますので裁判
事例やもめ事での留意点への言及もあれば、と思った次第です。

音楽ビジネス著作権入門―はじめて学ぶ人にもわかる権利の仕組み
音楽ビジネス著作権入門―はじめて学ぶ人にもわかる権利の仕組み


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2008年09月30日

新刊案内 可知豊「ソフトウェアライセンスの基礎知識」(ソフトバンククリエイティブ刊)

9月30日刊行の本書は、オープンソースの著作権、オープンソース
ソフトウエア(OSS)の利用の実際、OSSビジネスモデルなどに
ついて解説するものです(全285頁)。
ビジネス利用の具体的な事例や将来の展望にも言及されています
(142頁以下)。
巻末には索引もあって読みやすい体裁でした。

68頁以下のオープンソースライセンスの分類表をみると50近い種類
のライセンスがあってそれを4つのタイプに分類していて、理解の手
がかりを与えます。

181頁以下では、参考資料として各種オープンソースライセンスや
参考サイトURLなどが掲載されています。


ソフトウェアライセンスの基礎知識


著者可知豊さんのサイト「Placebo Effect
08/9/21記事
新刊のご紹介:ソフトウェアライセンスの基礎知識

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2008年08月21日

新刊案内「著作権保護期間 延長は文化を振興するか?」(勁草書房)

田中辰雄、林紘一郎編著「著作権保護期間 延長は文化を振興するか?」
は勁草書房から8月15日刊行。
本文262頁、263頁以下に著作権分科会資料添付。

本書は2006年に立ち上がったthinkC(著作権保護期間の延長問題を考える
フォーラム - thinkcopyright.org)の活動に端を発するもので、
著作権保護期間延長議論についての論考集(序章と終章を含めて10本の
論考)となっています。

今村哲也先生(第5章で訳担当)や弁護士福井健策先生(終章)も
寄せておいでです。

林先生のLaw and Economicsとともに、著作権問題一般論を考える
うえでも本書は参考になります。


著作権保護期間―延長は文化を振興するか?



■追記08.08.24

Copy & Copyright Diaryさんの記事(08.08.20)より

「著作権保護期間」

think C公開トーク vol.5での発表論文について

著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラム - thinkcopyright.org フォーラムの公開シンポジウム 公開トークイベント vol.5
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2008年08月09日

新刊案内「民事要件事実講座 第5巻 企業活動と要件事実」(青林書院)

6月に青林書院から刊行された本書は、伊藤滋夫先生総括編集
「民事要件事実講座」の第五巻「企業活動と要件事実」
(山浦善樹先生編集)にあたります。

要件事実論を契約書作成、紛争予防といった企業活動、企業法務の
観点から捉えるもので切り口として新しいのではないでしょうか。

契約書作成と要件事実については、48頁以下(森脇純夫先生)、
フランチャイズ契約については、145頁以下(若柳善朗先生)、
知財関連としては、松田政行先生の文章が掲載されています
(184頁以下)。著作権侵害事例として、90頁以下参照。

261頁以下の座談会「企業活動において要件事実論を活かすために」
も参考になります。

民事要件事実講座 5 (5)

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2008年07月11日

新刊案内林幸助「ちょっと待って、そのコピペ!著作権侵害の罪と罰」

2008年7月8日刊行の本書(実業之日本社刊)は、2007年
9月までジャスラックに在籍していた著者(CRIC「コピライト」
編集委員も歴任)が、著作権入門書的な位置づけとして
書き下ろしたものです。

造本が軽量で電車やバスのなかで読んでいても苦になり
ません(全207頁)。Q&A形式で読みやすいものとなって
います。

音楽著作権関係への言及が多いのも、林さんの前歴ゆえの
ところです。

ちょっと待って、そのコピペ!著作権侵害の罪と罰(じっぴコンパクト) (じっぴコンパクト)

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2008年07月04日

新刊案内 栗原裕一郎「<盗作>の文学史-市場・メディア・著作権」(新曜社)

6月30日刊行の本書は、明治期近代から現代(2008年1月)
に至る文芸作品をめぐって生じた盗作事件を網羅的に
取扱ったものです。

「男根の男根」的事件(倉田由美子-江藤淳論争 63頁以下)
など興味深い文学論がとりあげられています。


本書は本文だけで471頁ある大作で、過去には永田眞理弁護士
の「大作家は盗作家<?> 剽窃と創造の谷間を考える」(1981)
や別冊宝島ムック本がありますが、永田本は本文205頁ですし、
ムック本は100頁もないボリューム。

本書は参考資料が豊富に掲載されていて索引も充実しています。
著作権にかかわる問題(創作性、作者性など)を考えるさいの
資料的価値があり、手元に1冊持っていて損はありません。

盗作の文学史


■追記08/08/01

栗原裕一郎さんのウエブサイトより

おまえにハートブレイク☆オーバードライブ(2008-07-31記事)
『〈盗作〉の文学史』にいただいた書評など(ウェブ編)

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2008年06月27日

新刊案内「現代社会と著作権法 斉藤博先生御退職記念論集」

野村豊弘、牧野利秋編集代表「現代社会と著作権法 
斉藤博先生御退職記念論集」(弘文堂 6月30日刊行)
が、ようやく手元に届きました。

本文が423ページで21本の論文が収録されています。

著作権侵害の主体性に関する論文が、3本も揃ったというのも
(潮海久雄先生、平嶋竜太先生、山本隆司先生の論文)
いちばんホットな部分ということなのでしょう。

上野達弘先生や戸波美代先生がドイツ著作権法を取り上げて
おいでのところなどは、ドイツ法に造詣の深い斉藤先生の
記念論文集としてふさわしい印象です。


著作権法と現代社会(斉藤博先生御退職記念論文集)

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