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2019年06月17日

アダルトビデオ海賊版発信者情報開示請求事件−著作権 発信者情報開示請求事件判決(知的財産裁判例集)−

最高裁判所HP 知的財産裁判例集より

アダルトビデオ海賊版発信者情報開示請求事件

東京地裁平成31.4.17平成30(ワ)38035発信者情報開示請求事件PDF

東京地方裁判所民事第29部
裁判長裁判官 山田真紀
裁判官    伊藤清隆
裁判官    棚橋知子

*裁判所サイト公表 2019.ーー
*キーワード:発信者情報開示請求、アダルトビデオ、海賊版

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■事案

海賊版アダルトビデオについて発信者情報開示請求がされた事案

原告:映像製作会社
被告:プロバイダ

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■結論

請求認容

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■争点

条文 著作権法23条、プロバイダ責任制限法4条1項

1 原告は本件著作物の著作権を有するか
2 本件アップロードにより本件著作物の一部が送信可能化されたか
3 本件発信者情報の開示を受けるべき正当な理由はあるか

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■事案の概要

『本件は,別紙2著作物目録記載の動画(以下「本件著作物」という。)の著作権者であるとする原告が,氏名不詳者(以下「本件発信者」という。)において,被告の提供するインターネット接続サービスを利用して,インターネット上のウェブサイトに別紙3動画目録記載の動画(以下「本件動画」という。)をアップロードしたことについて,本件動画は本件著作物の一部と実質的に同一であり,このアップロードにより原告の本件著作物についての送信可能化権が侵害されたことが明らかであって,当該権利の侵害に係る発信者情報の開示を受ける正当な理由があると主張して,被告に対し,特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律(以下「プロバイダ責任制限法」という。)4条1項に基づき,被告の保有する別紙1発信者情報目録記載の発信者情報(以下「本件発信者情報」という。)の開示を求める事案である。』

著作物:「轟沈アクメ 脳髄から狂わせて 蒼井そら」

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■判決内容

<争点>

1 原告は本件著作物の著作権を有するか

本件著作物の著作権を取得した株式会社CAを吸収合併して同著作権を承継取得した原告は、本件著作物の著作権を有すると裁判所は判断しています(4頁以下)。

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2 本件アップロードにより本件著作物の一部が送信可能化されたか

被告は、本件動画と本件著作物はタイトル及び動画の長さが異なりその同一性は明らかではないとして、本件アップロードにより本件著作物の一部が送信可能化されたか否かについては明らかではないと反論しました。
この点について、裁判所は、タイトル及び動画の長さの相違は、本件動画についての本件アップロードにより本件著作物の一部が送信可能化されたという認定を左右するものではないとして、被告の反論を認めていません(5頁)。

結論として、原告は、本件発信者による本件アップロードによって本件著作物について送信可能化権を侵害されたことが明らかであると裁判所は判断しています。

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3 本件発信者情報の開示を受けるべき正当な理由はあるか

原告は、本件発信者に対して送信可能化権侵害を理由とする不法行為に基づく損害賠償請求権等を有することが認められ、その行使のために被告が保有する本件アップロードに係る本件発信者情報の開示を受けるべき正当な理由があるものと裁判所は判断しています(5頁以下)。

結論として、原告の請求が認められいます。

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■コメント

アダルトビデオ会社による海賊版対策が続いています。

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written by ootsukahoumu at 06:00│知財判決速報2019