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2018年12月03日

ミネソタ多面的人格目録性格検査出版事件−著作権 著作権に基づく差止等請求事件判決(知的財産裁判例集)−

最高裁判所HP 知的財産裁判例集より

ミネソタ多面的人格目録性格検査出版事件

東京地裁平成30.11.15平成29(ワ)22922著作権に基づく差止等請求事件PDF
別紙1

東京地方裁判所民事第46部
裁判長裁判官 柴田義明
裁判官    安岡美香子
裁判官    大下良仁

*裁判所サイト公表 2018.11.27
*キーワード:出版権、依拠、複製

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■事案

質問紙法人格検査の出版物の出版権侵害性が争点となった事案

原告:出版社
被告:出版社

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■結論

請求棄却

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■争点

条文 著作権法80条

1 被告による出版権侵害行為の有無

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■事案の概要

『本件は,原告が,質問紙法人格検査(ミネソタ多面的人格目録)の日本語翻訳版につき出版権を有し,被告による書籍等(ハンドブック,質問項目記載の冊子,マークカード及び診断用ソフトウェア)の出版及び頒布が同出版権を侵害すると主張して,被告に対し,著作権法112条1項及び2項に基づき,同書籍等の複製及び頒布の差止め,同書籍等及びその印刷用原版の廃棄をそれぞれ求める事案である。』
(2頁)

<経緯>

S14 ミネソタ多面的人格目録(MMPI)考案
S25 翻訳日本女子大学版
S28 翻訳九大版
S30 翻訳東大版
S44 原告が旧三京房版を刊行
H05 原告が新日本版を刊行
H29 被告が本件出版物を刊行

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■判決内容

<争点>

1 被告による出版権侵害行為の有無

原告は、本件においてAを著作者とする著作物の出版権侵害を主張しました。

(1)新日本版

原告は、本件出版物の質問票における質問の表現と新日本版の質問票における質問の表現とを比較した上で、その類似性に基づいて上記出版権侵害を主張。
この点について、裁判所は、Bらが新訳を作成した昭和62年から昭和63年当時、新日本版に接し、これを用いてBら新訳を作成することは不可能であった等から、依拠性を否定。
本件出版物は、新日本版を複製したものであるとは認められず、原告主張の出版権侵害は理由がないと判断しています。

(2)旧三京房版

また、原告は、旧三京房版の出版権を根拠として出版権侵害性を主張しましたが、裁判所は、本件出版物が旧三京房版を複製したものであるとは認めていません(7頁以下)。

結論として、原告の主張は認められていません。

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■コメント

ミネソタ多面的人格目録は、130の外国語に翻訳され、90カ国以上で使用されている国際的質問紙法テストのようです。性格検査法に関連する事案としては、YG性格検査に関するものが過去ありました。

written by ootsukahoumu at 06:30│知財判決速報2018