Tweet

2018年03月14日

アダルト動画発信者情報開示請求事件−著作権 発信者情報開示請求事件判決(知的財産裁判例集)−

最高裁判所HP 知的財産裁判例集より

アダルト動画発信者情報開示請求事件

東京地裁平成30.2.28平成29(ワ)39440発信者情報開示請求事件PDF

東京地方裁判所民事第29部
裁判長裁判官 嶋末和秀
裁判官    伊藤清隆
裁判官    天野研司

*裁判所サイト公表 2018.3.7
*キーワード:公衆送信権、プロバイダ責任制限法

   --------------------

■事案

アダルト動画無断配信に関して発信者情報開示が求められた事案

原告:アダルトビデオ制作会社
被告:プロバイダ

   --------------------

■結論

請求認容

   --------------------

■争点

条文 著作権法23条、プロバイダ責任制限法4条1項

1 原告は本件各著作物の著作権者であるか
2 本件各動画は本件各著作物の複製物であるか
3 本件各発信者情報の開示を受ける必要性は認められるか

   --------------------

■事案の概要

『本件は,別紙3著作物目録記載の各映画の著作物(以下,同目録の番号に対応して「本件著作物1」などといい,併せて「本件各著作物」という。)の著作権者であると主張する原告が,氏名不詳者(後述する本件各動画の番号に対応して,「本件投稿者1」などといい,併せて「本件各投稿者」という。)が被告の提供するインターネット接続サービスを経由してインターネット上のウェブサイト「FC2動画アダルト」(以下「本件サイト」という。)にアップロードした別紙2動画目録記載の各動画(以下,同目録の番号に対応して「本件動画1」などといい,これらを併せて「本件各動画」という。)について,本件各動画は,それぞれ対応する番号の本件各著作物の複製物であるから,本件各投稿者による上記各アップロード行為により原告の有する本件各著作物の著作権(公衆送信権)がそれぞれ侵害されたことが明らかであり,本件各投稿者に対する損害賠償請求権の行使のために本件各動画に係る別紙1発信者情報目録記載の各情報(以下「本件各発信者情報」という。)の開示を受ける必要があると主張して,特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律(以下,単に「法」という。)4条1項に基づき,被告に対し,本件各発信者情報の開示を求める事案である。』
(1頁以下)

著作物目録
1 「働くオンナ2 VOL.06」
2 「巨乳痴女医の癒らしぃ治療法 月城ルネ」
3 「絶対的美少女,お貸しします。 ACT.08」
4 「続・素人娘,お貸しします。 VOL.22」
5 「心音の一日花嫁修業 水谷心音」

   --------------------

■判決内容

<争点>

1 原告は本件各著作物の著作権者であるか

原告が本件各著作物の著作権者であると認められています(著作権法17条1項 4頁)。

   --------------------

2 本件各動画は本件各著作物の複製物であるか

本件各動画は、それぞれ対応する番号の本件各著作物の複製物であると裁判所は認定。
本件各動画を本件サイトにアップロードする行為は原告が有する本件各著作物の公衆送信権を侵害する行為と判断しています(4頁以下)。

   --------------------

3 本件各発信者情報の開示を受ける必要性は認められるか

原告は、原告が有する本件各著作物の著作権(公衆送信権)が侵害されたことを原因として本件各投稿者に対して不法行為による損害賠償請求権を行使するために本件発信者情報の開示を求めているが、損害賠償請求権を行使するためには本件各投稿者を特定する必要があるため、原告には同特定のために本件各発信者情報の開示を受ける必要があると裁判所は判断。

結論として、裁判所は原告の発信者情報開示請求を認容しています。

   --------------------

■コメント

平成30年に入ってから4件目のアダルト動画系無断配信発信者情報開示請求事案。プレステージ社によるアダルト動画海賊版対策も続いています。
written by ootsukahoumu at 13:05│知財判決速報2018