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2013年05月29日

UFC動画無断投稿事件−著作権 損害賠償請求事件判決(知的財産裁判例集)−

最高裁判所HP 知的財産裁判例集より

UFC動画無断投稿事件

東京地裁平成25.5.17平成25(ワ)1918損害賠償請求事件PDF

裁判長裁判官 大須賀滋
裁判官      小川雅敏
裁判官      森川さつき

*裁判所サイト公表 2013.5.24
*キーワード:公衆送信権、損害論

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■事案

「ニコニコ動画」へ総合格闘技競技の動画を無断投稿したとして損害額が争点となった事案

原告:米国スポーツプロモート企業
被告:個人

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■結論

請求認容

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■争点

条文 著作権法23条、114条3項

1 損害論

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■事案の概要

『総合格闘技競技である「Ultimate Fighting Championship」(以下「UFC」という。)の大会及び試合を撮影・編集した映像作品である別紙一覧表「作品名」欄記載の作品(以下「本件各作品」という。)の著作権を有する原告が,被告は,本件各作品をウェブサイト「ニコニコ動画」にアップロードし,原告の公衆送信権を侵害したと主張し,上記著作権侵害の不法行為により原告が被った損害(ライセンス料相当額の逸失利益〔著作権法114条3項〕合計4681万9740円,信用毀損による無形損害1000万円及び弁護士費用600万円)のうち,別紙一覧表11番の作品(以下「作品11番」という。)の掲載による逸失利益395万1600円,同26番の作品(以下「作品26番」という。)の掲載による逸失利益419万9700円及び同68番の作品(以下「作品68番」という。)の掲載による逸失利益205万1100円の一部である184万8700円(合計1000万円)並びにこれらに対する訴状送達日の翌日である平成25年2月2日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める事案』(1頁以下)

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■判決内容

<争点>

1 損害論

裁判所は、本件映像作品の準拠法について日本法の適用があることに言及した上で(著作権法6条3号、ベルヌ条約5条(1)、2条(1)、法の適用に関する通則法17条)、本件各作品の著作物性、著作権者、公衆送信権侵害性について触れています(6頁以下)。但し、この点について被告は争っていません。
損害論について、裁判所は、原告が締結していた他社との間の試合の映像作品に関するインターネット配信におけるライセンス契約の状況を勘案した上で損害額を算定しています(ライセンス料相当額の逸失利益 114条3項)。
配信会社とのライセンス契約は、収入が歴月計算において1200万円を超えない限度において、その60%を取得するといった内容の契約であったことから、3作品の配信料相当額と再生回数、それに60%を乗じた額を損害額と認定。

・作品11番
500円×1万3172回×60%=395万1600円
・作品26番
500円×1万3999回×60%=419万9700円
・作品68番
500円×6837回×60%=205万1100円

結論として、一部請求の全額となる合計1000万円が損害額として認定されています。

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■コメント

被告は、84回の無断投稿をしており、動画が削除された後も新たなアカウントを用いるなどして1年以上に亘って本件各作品をニコニコ動画にアップロードし続けていました。3作品については、その間3万4000回余りの再生数となっています。

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■参考サイト 

ニコ動に「UFC」投稿で1000万円賠償(2013年5月17日19時00分 スポーツ報知)

written by ootsukahoumu at 07:16│TrackBack(0)知財判決速報2013 

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