2009年12月28日までに最高裁判所ウェブサイトに掲載された2009年の著作権関連判例です。
現時点でざっと33件、昨年だと47件で、一審で見ると昨年は30件、今年は24件という感じですので(2009年1月21日記事「2008年著作権判例一覧」)やはり公表された判例が減った印象です。

2009年のトピックスとしてはWinny刑事事件がありますが、地裁・高裁判例などが裁判所サイトで公表されていない点が残念です。

格安DVD事案(保護期間問題)も結論としては一段落して、今年一年はどのような事案が出てくるのか興味深いところです。


【著作権法】

1 著作物
・大阪市路線案内図事件 大阪地裁平成21.2.24
・溶銑運搬列車制御プログラム事件 大阪地裁平成21.2.26
・復刻版歴史資料事件 東京地裁平成21.2.27
・読売「押し紙」著作権事件 東京地裁平成21.3.30
・光ファイバーセンサーCAD図面事件 大阪地裁平成21.7.9
・「新しい歴史教科書」出版差止事件 東京地裁平成21.8.25
・手あそび歌出版差止事件 東京地裁平成21.8.28
・読売「押し紙」著作権事件(控訴審) 知財高裁平成21.9.16
・「真説猟奇の檻」アドベンチャーゲーム事件(控訴審) 知財高裁平成21.9.30
・脳機能画像解析学術論文事件 東京地裁平成21.11.27

2 著作者
・まじかる・ている職務著作事件 東京地裁平成21.6.19
・環境童話著作権事件 大阪地裁平成21.10.22

3 著作者人格権
・観音像仏頭部原状回復事件 東京地裁平成21.5.28

4 著作権
・「フランスの運河を巡って」事件 東京地裁平成21.2.19
・「マンション読本」イラストキャラクター事件 大阪地裁平成21.3.26
・ドラマ「苦菜花」スカパー事件 東京地裁平成21.4.30
・学位請求論文事件 東京地裁平成21.6.25
・中国ドラマ「苦菜花」スカパー事件(控訴審) 知財高裁平成21.10.28
・スピーカ測定システム事件 東京地裁平成21.11.9

5 著作権の制限
・FX自動売買プログラムリバースエンジニアリング事件 大阪地裁平成21.10.15
・オークションカタログ事件 東京地裁平成21.11.26

6 保護期間
・黒澤明監督作品格安DVD事件(対松竹事件)控訴審 知財高裁平成21.1.29
・黒澤明監督作品格安DVD事件(対角川)損害賠償請求事件 東京地裁平成21.4.27
・「暁の脱走」格安DVD事件(対東宝) 東京地裁平成21.6.17
・「姿三四郎」格安DVD事件(対東宝 損害賠償)事件 東京地裁平成21.7.31
・黒澤明監督作品格安DVD(対角川)事件(控訴審) 知財高裁平成21.9.15
・モダンタイムス格安DVD事件(上告審) 最高裁平成20.10.8

7 契約
・GLAY著作権事件 東京地裁平成21.10.22

8 著作隣接権
・BRAHMAN事件(控訴審) 知財高裁平成21.3.25

9 そのほか
・ロクラク事件(控訴審) 知財高裁平成21.1.27
・映画「嵩山少林寺」事件控訴審 知財高裁平成21.7.29
・ビジネスセミナー事件 東京地裁平成21.10.30
・パンドラTV事件 東京地裁平成21.11.13