北海道大学グローバルCOEプログラム「多元分散型統御を目指す新世代法政策学」事務局、北海道大学情報法政策学研究センター編「知的財産法政策学研究」の24号が刊行されました(2009年9月)。

多元分散型統御を目指す新世代法政策学知的財産法政策学研究

著作権に関わる論文としては、

Branislav HAZUCHA、田村善之・丹澤一成訳「他人の著作権侵害を助ける技術に対する規律のあり方-デュアル・ユース技術の規制における社会規範の役割-」25頁以下

津幡 笑「絵画的な表現の著作物の保護範囲-博士イラスト事件-」97頁以下

宮澤信二郎「情報財の価格差別と著作権保護」229頁以下

平澤卓人「分割してインターネット配信する著作物に対する法的保護-日めくりカレンダー事件-」259頁以下

田村善之「書評 中山信弘『著作権法』」341頁以下

が掲載されています。

田村先生の書評は、よくある書評の域を超えたもので、田村先生の御著書「著作権法概説」と中山先生の御著書の比較の視点から現行著作権法の構造論としてインセンティブ論と自然権論に言及するもので一読をお勧めしたいところです。


なお、不正競争防止法関連としては、以下の論文が掲載されています。

洪 振豪「知的財産権の侵害警告と「正当な権利行使」(2・完)-アクティブマトリクス型表示装置事件-」291頁以下