最高裁判所HP 知的財産裁判例集より

文芸社出版契約事件(控訴審)

知財高裁平成20.6.26平成20(ネ)10043著作権使用料請求控訴事件PDF

知的財産高等裁判所第3部
裁判長裁判官 飯村敏明
裁判官      中平健
裁判官      上田洋幸

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■事案

著者と出版社が出版部数を巡って争った事案の控訴審


控訴人 :著作者
被控訴人:出版社

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■結論

控訴棄却

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■争点

条文 著作権法63条、79条

1 著作権使用料の支払義務の有無

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■判決内容


<争点>

1 著作権使用料の支払義務の有無

原告(控訴人)は、本件書籍が6万6667部発行されたと主張
していましたが、原審同様、本件書籍が初版第1刷1200部
を越えて発行された事実が認定されませんでした。

そうすると、1200部以上の支払義務は具体的に発生しておら
ず、支払請求に理由がないことになり、また、税務署に提出す
る支払調書やその控えも作成されないことになるので、被告出
版社に対する支払調書の控えの閲覧請求にも理由がないこと
になります。
(6頁以下)


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■コメント

原審同様、原告敗訴です。

原審の判決が今年3月28日に出て、控訴審が6月26日ですから、
3ヶ月でのスピード判断です。


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■過去のブログ記事

2008年4月11日記事(原審)
文芸社出版契約事件

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