2008年05月15日

日本ライス事件〜不正競争防止法 不正競争防止法違反,詐欺被告事件判決(下級裁判所判例集)〜

裁判所HP 下級裁判所判例集より

日本ライス事件

大阪地裁平成20.4.17平成19(わ)3407不正競争防止法違反,詐欺被告事件PDF

大阪地方裁判所第5刑事部
裁判長裁判官 中川博之
裁判官      村木洋二
裁判官      入子光臣


■事案

商品の原産地,品質及び内容等と異なる虚偽表示をした
精米を顧客に譲渡し,そのうち1回は顧客を欺いて代金
の交付を受けたという不正競争防止法違反及び詐欺の事
案につき,被告会社(不正競争防止法違反についてのみ),
被告会社の代表者である被告人A,営業部長であった被告
人B及び経理担当者であった被告人Cがいずれも有罪とさ
れた事例
(判示事項の要旨より)


■主文

被告会社(精米製造卸業) 罰金300万円
被告人A(代表取締役) 懲役2年及び罰金100万円、懲役刑執行猶予
被告人B、C(従業員)  懲役1年、執行猶予


■罰条

不正競争防止法22条1項1号、21条2項1号、2条1項13号、
刑法246条、45条前段、60条


■判決内容

原産地品質誤認表示行為性(不正競争防止法2条1項13号)


犯罪事実

平成15年産千葉県産コシヒカリ、平成16年産千葉県産コシヒ
カリ及び品種不明の未検査米を混合した米の包装袋に、あた
かも平成17年産福井県産コシヒカリ単品の商品であるかのよ
うに表記し、商品の原産地、品質及び内容等について誤認さ
せるような虚偽表示をした上で販売をしていました。

量刑の理由

表示の正確性は,商品の外観等からは明らかでなく,DNA鑑定等によって判別されることなどをいわば逆用して,表示と合致するDNAの玄米等を用いて虚偽表示のなされた商品を製造して販売したものであって,本件は計画性の高い巧妙な犯行である。しかも,被告人らは,被告会社に警察の捜索が入ったため,被害会社から代金支払を待つよう求められたにもかかわらず,営業員を派遣して代金を回収しているのであって,詐取の態様にも悪質なところがある。そして,本件により公正な競争秩序が現に害されており,また,食品の品質等の表示については,購入者がその真偽を自主的に検査することは実際上困難であり,専ら製造販売者の良識に信頼が寄せられているところ,本件はその信頼を根底から裏切ったものであって,本件が消費者らに与えた影響にも大きいものがある。

しかしながら,他方において,本件譲渡に係る商品は12袋であって,多量とまではいえず,本件詐欺に係る被害金額も少額にとどまっていること,被告会社については,詐欺の被害者に10万円を支払って示談を遂げており,被害者は被告会社を宥恕していること,被告会社は,精米等の製造販売事業を既に停止していること,これまで前科前歴がないこと

などを含め、個人には懲役刑に執行猶予が付されています。


■コメント

ミートホープ挽肉偽装事件では、300回以上の偽装行為、
4000万円に及ぶ詐取金額ということもあって、代表取締
役に懲役4年、執行猶予は付きませんでしたが、日本ライ
ス事件では付きました。


■過去のブログ記事

2008年04月10日記事
ミートホープ挽肉偽装刑事事件〜不正競争防止法 不正競争防止法違反,詐欺被告事件判決(下級裁判所判例集)〜



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