2008年02月01日

「IPO冊子」事件〜不正競争防止法 損害賠償等請求事件判決(知的財産裁判例集)〜

裁判所HP 知的財産裁判例集より

「IPO冊子」事件

東京地裁平成20.1.28平成19(ワ)18360損害賠償等請求事件PDF

東京地方裁判所民事第29部
裁判長裁判官 清水節
裁判官     山田真紀
裁判官     国分隆文


■事案

株式上場(IPO)の際の株式取得勧誘行為の不正競争行為性が
争われた事案

原告:株式公開、営業支援業者
被告:有価証券譲渡仲介斡旋会社ら


■結論

請求棄却


■争点

条文 不正競争防止法2条1項1号

1 原告表示が周知な営業表示といえるか


■判決内容

<争点>

1 原告表示が周知な営業表示といえるか

原告は、株式上場にかかわった企業の株式の取得勧誘について、
原告が作成した冊子「IPO案件のご案内」に関し、当時の証券取引法
の規制を踏まえて発行部数を50部を超えないように管理するなど
していました。

ところが、被告が原告の冊子のコピーを作成したうえで株式譲渡勧誘
行為を行い、合計14株の譲渡行為が行われました。

冊子に原告の営業表示(「●●●事務所」)があったことから、
原告は他人の周知表示を無断で使用して株式を譲渡し原告の営業と
混同を生じさせたことが不正競争防止法2条1項1号の不正競争行為に
あたると考えたようです。

しかし、裁判所は、原告の営業表示は需要者である株式の譲渡を受け
ようとする者の間において広く認識されているとまではいえない
として周知性を否定、原告の主張を容れませんでした。
(5頁以下)


■コメント

紛争のきっかけは原告被告間での株式譲渡が不調に終わった点に
あるようです。
本件は本人訴訟ということもあって、原告の不正競争行為性に関する
主張には無理があったように思われます。


hayabusa9999 at 15:58 │TrackBack(0)知財判決速報2008 

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