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2005年12月01日

「録画ネット」サービス保全抗告事件決定(知財判決速報より)

H17.11.15 知財高裁 平成17(ラ)10007 著作権 民事仮処分事件


★原決定となる東京地裁H17.5.31異議審決定(H16(モ)15793)について抗告人のサイトからPDFで見ることができます。

東京地裁H17.5.31異議審決定PDF


★基本事件となる東京地裁H16.10.7著作隣接権侵害差止仮処分命令申立事件決定(H16(ヨ)22093)についてもPDFで見ることができます。

東京地裁H16.10.7仮処分決定PDF


録画ネット」有限会社 エフエービジョン


■事案

海外赴任している人でも日本の放送番組を見ることができるシステム。このサービスを提供している会社がNHKから著作隣接権侵害として番組の複製等の禁止の仮処分を求められていました。

■結論

抗告棄却(サービス会社側敗訴)

■争点

複製行為の主体性など

■決定内容

前記認定事実によれば, )楫錺機璽咼垢蓮す街霓夕身が本件サイトにおいて宣伝しているとおり,海外に居住する利用者を対象に,日本の放送番組をその複製物によって視聴させることのみを目的としたサービスである,◆)楫錺機璽咼垢砲いては,抗告人事務所内に抗告人が設置したテレビパソコン,テレビアンテナ,ブースター,分配機,本件サーバー,ルーター,監視サーバー等多くの機器類並びにソフトウェアが,有機的に結合して1つの本件録画システムを構成しており,これらの機器類及びソフトウエアはすべて抗告人が調達した抗告人の所有物であって,抗告人は,上記システムが常時作動するように監視し,これを一体として管理している, 本件サービスで録画可能な放送は,抗告人が設定した範囲内の放送(抗告人事務所の所在する千葉県松戸市で受信されたアナログ地上波放送)に限定されている,ぁ〕用者は,本件サービスを利用する場合,手元にあるパソコンから,抗告人が運営する本件サイトにアクセスし,そこで認証を受けなければ,割り当てられたテレビパソコンにアクセスすることができず,アクセスした後も,本件サイト上で指示説明された手順に従って,番組の録画や録画データのダウンロードを行うものであり,抗告人は,利用者からの問い合わせに対し個別に回答するなどのサポートを行っている,というのである。これらの事情によれば,抗告人が相手方の放送に係る本件放送についての複製行為を管理していることは明らかである。
 また,抗告人は,本件サイトにおいて,本件サービスが,海外に居住する利用者を対象に日本の放送番組をその複製物によって視聴させることを目的としたサービスであることを宣伝し,利用者をして本件サービスを利用させて,毎月の保守費用の名目で利益を得ているものである。
 上記各事情を総合すれば,抗告人が相手方の放送に係る本件放送についての複製行為を行っているものというべきであり,抗告人の上記複製行為は,相手方が本件放送に係る音又は影像について有する著作隣接権としての複製権(著作権法98条)を侵害するものである。




侵害主体性については従来の「支配・管理性」と「利益」の観点からの判断となっています。
その上でサービス会社の侵害主体性を明確に認めました。


録画ネット事件についての裁判の経過については、上記抗告人会社のサイトに詳しく掲載されています。
またブログとしては「言いたい放題」さんの記事(全12回)に詳しいのでそちらを参照していただければと思います。

言いたい放題


written by ootsukahoumu at 05:17│Comments(0)TrackBack(0)知財判決速報2005 

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