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2005年04月08日

資生堂CM放送中止〜作品の類似性〜

資生堂のCMが横尾忠則氏のアイデア・コンセプトに類似しているとの本人からの指摘を受けてCM放映を中止したそうです。

ネット記事には画像がありませんが、朝日新聞7日付夕刊には双方の作品画像が掲載されています。
それを見た限りでは「類似」するのかなあ?という感じです。

朝日新聞記事


「類似」ということで、ハナシは違いますが最近の判例から。

事案はフリルキャミソール(ティアードキャミ)と呼ばれる婦人服のデザインが盗用されたかどうかが争点となったものです。

H17. 3.30 東京地裁 平成16(ワ)12793 不正競争 民事訴訟事件

デザインが意匠法などで保護されていない場合、企業としては不正競争防止法を根拠に争う余地があります。


不正競争」の定義

不正競争防止法 第2条1項3号
他人の商品(最初に販売された日から起算して三年を経過したものを除く。)の形態(当該他人の商品と同種の商品(同種の商品がない場合にあっては、当該他人の商品とその機能及び効用が同一又は類似の商品)が通常有する形態を除く。)を模倣した商品を譲渡し、貸し渡し、譲渡若しくは貸渡しのために展示し、輸出し、若しくは輸入する行為



この事案では原告のキャミが果たしてありふれたもの(独創性の乏しい特徴のないもの)といえるのかどうかが争点となりました。

判決は、原告のキャミは「同種の商品が通常有する形態」のものであるとして同法で保護される形態の商品ではない(したがって不正競争行為はない)として、原告の請求を認めませんでした。


先行商品にまったく同一の形態のものが市場に存在しない場合であっても

1 既に市場に広く見られるいくつかの商品形態を単に組み合わせたもの
2 しかも容易にそれらを組み合わせられるもの

である場合は、第2条1項3号の「同種の商品が通常有する形態」にあたる。



先行する同一のデザイン商品が市場になくても、ありふれたデザインの組み合わせから構成される商品はそれが容易に組み合わせることが出来る類のものである場合は特段の保護を受けないというわけです。


・・・と、横尾作品コンセプト盗用疑義事件とは離れてしまいましたが、芸術作品は常に先人の作品を土台にして発展するものですから新たな作品の「独自性・独創性」「類似性」は永遠の問題だといえます。

written by ootsukahoumu at 05:17│Comments(1)TrackBack(0)著作権・知財 

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この記事へのコメント

1. Posted by らんちゃん   2005年04月08日 22:14
こんちは。作品の類似性というと、写真も含まれるのでしょうね。以前、公立の美術館で日本の代表的な写真家の写真をあつめて、展覧会をしたのですが、そのポスターをみて、びっくりしました。私の知り合いが撮影した写真集の表紙にそっくりだったからです。チラシと写真集を見比べました。その写真集は展覧会より、数年前にだされたものでしたが、撮影された場所も置いてあるオブジェの置き方もアングルも同じでした。(特殊な場所ですので、間違えようがありません)びっくりしたのは、わたしだけでなく、写真関連のBBS上では、そっくり。という書き込みがあふれていました。偶然かどうか、真偽のほどはわかりませんが、その写真をポスターに使った美術館の学芸員は知らなかったとはいえ、はずかしいことですね。
CM等とは違うので、問題にはならなかったんでしょうが、当人には、重大な問題でしょうね。

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