2019年10月15日

サイト制作業務権利濫用事件−著作権 著作権侵害差止等請求事件判決(知的財産裁判例集)−

最高裁判所HP 知的財産裁判例集より

サイト制作業務権利濫用事件

大阪地裁令和1.10.3平成30(ワ)5427著作権侵害差止等請求事件PDF
別紙1

大阪地方裁判所第21民事部
裁判長裁判官 谷 有恒
裁判官    野上誠一
裁判官    島村陽子

*裁判所サイト公表 2019.10.11
*キーワード:サイト制作業務、保守管理業務、権利濫用

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■事案

ウェブサイトのリニューアル業務に関連して著作権の帰属や権利濫用の抗弁の成否が争点となった事案

原告:映像製作事業者
被告:研修教材販売会社ら

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■結論

請求棄却

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■争点

条文 著作権法21条、27条、20条、民法1条3項、709条

1 複製権、翻案権侵害の成否
2 著作者人格権侵害の成否
3 一般不法行為論など

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■事案の概要

『本件は,原告が,「ライズ株式スクール」を運営していた被告ピー・エム・エー,その代表者である被告P3及びその取締役である被告P4,並びに被告P4が新たに設立した会社である被告インターステラー及びその取締役である被告P5に対し,原告が被告ピー・エム・エーから依頼を受けて作成した,同被告のウェブサイト
(1risekabu.com/ 以下「原告ウェブサイト」という。)を,被告らが無断で複製し,新たなウェブサイト(risekabu.com/ 別紙被告著作物目録記載1。以下「被告ウェブサイト」という。)及びこれと一体となった動画配信用のウェブサイト(https://plusone.socialcast.jp/ 別紙被告著作物目録記載2。以下「本件動画ウェブサイト」という。)を制作してインターネット上に公開したことが,原告の著作権及び著作者人格権の侵害並びにその他不法行為に当たると主張し,著作権法112条1項,2項に基づき,(1)被告ウェブサイト及び本件動画ウェブサイトの複製,翻案又は公衆送信の差止め,(2)被告ウェブサイト及び本件動画サイトの削除,並びに,(3)民法709条,719条,会社法429条1項に基づく損害賠償請求又は原告と被告ピー・エム・エーとの契約に基づく請求として,1260万円及びこれに対する不法行為の後の日又は請求日の翌日である平成30年7月14日(被告らに対する最終の訴状送達の日の翌日)から支払済みまでの遅延損害金の支払を請求する事案である。』
(1頁以下)

<経緯>

H27.10 被告が原告にサーバ移管業務発注
H28.04 被告が原告にサイト制作業務発注
H28.10 サイト公開
H29.12 サーバ更新費用未払いでサイト閲覧不可
H30.01 被告が新たにサイト制作、公開

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■判決内容

<争点>

1 複製権、翻案権侵害の成否

(1)原告ウェブサイトの制作による著作権の帰属

(ア)契約内容の合理解釈

裁判所は、ウェブサイトの制作について、原被告間で本件制作業務委託契約を締結し、例えば原告ウェブサイトの権利を原告に留保して原告が被告に使用を許諾し使用料を収受するといった形式をとっておらず、また、ウェブサイトの制作に対して対価324万円を支払う旨を約しており、原告がウェブサイトを制作して被告のウェブサイトとして公開された時点でその引渡しがあったものとして、ウェブサイトに係る権利は原告が制作したり購入したりした部分を含めて全体として被告(被告ピー・エム・エー)に帰属したと解するのが相当であると判断しています(30頁以下)。

(イ)保守業務委託契約の規定

本件保守業務委託契約には同契約に基づいて原告が制作したウェブサイトの著作権その他の権利が原告に帰属する旨の規定(14条2項)がありました。
この点について、裁判所は、同条項がその後に締結された本件制作業務委託契約に当然に適用されるわけではないと判断しています(32頁以下)。
また、本件制作業務委託契約に関連して、注文書の仕様欄には、全面リニューアル後の成果物の著作権その他の権利は制作者の原告に帰属するものとする旨の記載がありましたが、その点についての合意があったと認定されていません。

(ウ)権利濫用

裁判所は、仮にウェブサイトの一部に原告の著作物と認めるべき部分が存在する場合であったとしても、原告がその部分の著作権を理由に被告ウェブサイトに対する権利行使をすることは権利の濫用に当たり許されないと判断しています(33頁以下)。

結論として、被告ピー・エム・エーがウェブサイトを本件サーバから別のサーバに移転して被告ウェブサイトとして公開することや業務内容の変更等に応じてウェブサイトの記載内容を変更することについて、裁判所は、原告は著作権を主張することはできないものと解すべきであり、被告らに対する原告の著作権侵害に基づく請求は理由がないと判断しています。

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2 著作者人格権侵害の成否

原告は、被告らがウェブサイトの著作権を侵害する行為及び原告の同意を得ずに被告ウェブサイトを公表したこと、また、被告ウェブサイトに原告の氏名を表示しなかったこと、さらには被告ウェブサイトの「ログイン」ボタンを押すと本件動画ウェブサイトに遷移するようウェブサイトを改変したことが原告の著作者人格権を侵害すると主張しましたが、裁判所は認めていません(36頁)。

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3 一般不法行為論など

原告は、被告らの行為が一般不法行為及び不正競争防止法違反(営業秘密の不正使用)に当たると主張しましたが、裁判所は、具体的事実の主張はなされておらず、当該不法行為と本件における差止め・削除請求及び損害賠償請求との関係は判然とせず、また、営業秘密性についての立証もないとして、原告の主張を認めていません(36頁以下)。

そのほか、本件保守業務委託契約の未払報酬、本件制作業務委託契約の違約金又は未払金に関する損害賠償請求も認められていません。

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■コメント

契約書や注文書の規定には、受注側に著作権が留保されている内容の体裁となっていましたが、サイト制作の経緯やサイトの性質、また受注側である原告の不適切な対応などから、裁判所は書面の文言よりも取引実態に即した解釈を行って著作権の発注側への移転、あるいは、権利濫用の抗弁を肯定しています。
(なお、サイト制作による納品物の著作物性は判断されていません。)

ドメイン失効、サーバの更新費用の支払いを徒過しても一定期間内であれば復旧は可能ですが、通常、サイト制作業者は元データを納品後もある程度の期間は保持していると推察され、復旧作業にサイト制作と同額以上の報酬(434万円)を改めて要求するのは不合理な態度であると判断されても仕方がないと思われます。
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2019年10月01日

SUQSUQ対JASRAC事件−著作権 著作権侵害差止等請求控訴事件等判決(知的財産裁判例集)−

最高裁判所HP 知的財産裁判例集より

SUQSUQ対JASRAC事件

知財高裁令和1.9.18平成31(ネ)10035等著作権侵害差止等請求控訴事件、同附帯控訴事件PDF

知的財産高等裁判所第3部
裁判長裁判官 鶴岡稔彦
裁判官    山門 優
裁判官    高橋 彩

*裁判所サイト公表 2019.9.27
*キーワード:演奏権、ジャスラック、将来給付の訴え

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■事案

飲食店舗でのバンド生演奏に関する使用料徴収を巡る事案

控訴人兼附帯被控訴人(1審被告):飲食店経営者ら
被控訴人兼附帯控訴人(1審原告):JASRAC

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■結論

一部変更

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■争点

条文 著作権法38条

1 侵害主体性
2 著作権法38条1項該当性
3 損害額

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■事案の概要

『(1)本件は,著作権等管理事業者である被控訴人が,控訴人らに対し,被控訴人との間で利用許諾契約を締結しないまま,(1)控訴人Xが,平成20年6月18日から平成27年1月22日までの間「Music LoungeSUQSUQ」(旧SUQSUQ)の,平成27年7月9日から同年11月30日までの間「LIVE BAND PARADISE」(PARADISE)の実質的経営者として,(2)控訴人らが,平成27年12月7日から現在に至るまで,「Music Lounge SUQSUQ」(現SUQSUQ)の実質的経営者として,それぞれ上記各店において,楽曲につき演奏,歌唱ないしカラオケ機器により使用した行為が,被控訴人が著作権を管理する著作物(管理著作物)の演奏権ないし上映権侵害に当たると主張して,控訴人らに対し,〈1〉著作権法112条1項に基づいて,現SUQSUQにおける管理著作物の演奏・歌唱による使用の差止めを求めるとともに,〈2〉主位的に著作権侵害の不法行為に基づく損害賠償請求として,予備的に不当利得返還請求として,i)控訴人Xにつき,上記各店における平成20年6月18日から平成28年10月31日までの使用料相当額及び弁護士費用から既払金8万7480円を控除した残額472万0620円(このうち52万2720円の限度で控訴人Yと連帯して)並びにこれに対する不法行為以後又は請求の日の翌日である平成28年12月14日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金又は利息金,ii)控訴人Yにつき,現SUQSUQにおける平成27年12月7日から平成28年10月31日までの使用料相当額及び弁護士費用52万2720円並びにこれに対する不法行為以後又は請求の日の翌日である同年12月1日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金又は利息金,iii)控訴人らにつき,現SUQSUQにおける同年11月1日から管理著作物の使用終了に至るまで,連帯して,月4万3200円の割合による将来の使用料相当額の各支払を求める事案である。』

『(2)原判決は,控訴人らが管理著作物の演奏主体に当たると判断して,〈1〉被控訴人の差止め請求を認容し,〈2〉金銭請求について,i)控訴人Xにつき,平成20年6月18日から平成28年10月31日までの不法行為についての損害賠償金から既払金を控除した残額477万0876円(このうち51万3216円の限度で控訴人Yと連帯して)及びこれに対する不法行為以後である同年12月14日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金,ii)控訴人Yにつき,控訴人Xと連帯して,平成27年12月7日から平成28年10月31日までの不法行為についての損害賠償金51万3216円及びこれに対する不法行為以後である同年12月1日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金,iii)控訴人らにつき,連帯して,同年11月1日から平成30年11月15日(原審口頭弁論終結日)までの不法行為についての損害賠償金105万8400円の各請求を認め,同月16日から上記著作物の使用終了に至るまでの不法行為に基づく損害賠償金又は不当利得金の将来請求に係る部分を却下し,その余の請求を棄却した。』

『(3)控訴人らは,被控訴人の請求を認容した部分を不服として控訴した。また,被控訴人は将来請求について却下した部分及び被控訴人の請求を棄却した部分を不服として附帯控訴した上で,〈2〉のi)の控訴人Xに対する請求を473万8677円(このうち52万2720円の限度で控訴人Yと連帯して)及びこれに対する平成28年12月14日から支払済みまで年5分の割合による金員の請求に,〈2〉のiii)の控訴人らに対する将来請求について月4万7520円の割合による請求に,それぞれ拡張した。』
(3頁以下)

原審:静岡地方裁判所平成28年(ワ)第907号

<経緯>

2008.06 店舗開業
2014.09 原告が静岡地裁に仮処分命令申し立て
2015.01 仮処分決定、執行
2015.04 被告が仮処分決定取消し申し立て
2015.05 和解成立、店舗廃業
2015.07 営業再開
2016.11 原告が静岡地裁に本件提訴

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■判決内容

<争点>

1 侵害主体性

控訴人らの管理著作物の著作権侵害主体性に関する原審の判断が控訴審でも維持されています(16頁以下)。

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2 著作権法38条1項該当性

権利制限規定である38条1項(営利を目的としない上演等)の適用の肯否について、控訴審は非適用と判断しています(18頁)。

結論として、控訴人Xが本件店舗の本件各店において管理著作物に係る著作権を侵害したこと、控訴人Yは現SUQSUQにおいて管理著作物に係る著作権を侵害したこと、また、控訴人らにおける著作権侵害についての故意があることが認定されています。

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3 損害額

控訴人X    470万4605円
控訴人Y     51万3523円
控訴人XY連帯 153万2903円
(19頁以下)

なお、将来給付の訴えに関わる請求については、却下の判断となっています(27頁以下)。

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■コメント

原審の内容が確認できていないので、詳細は不明ですが、
「本件仮処分決定の執行がされたため,控訴人Xは,自分の経営名義ではいつまでも演奏ができず,一旦廃業して他人の名義で営業を再開すれば,本件仮処分決定の執行の対象となった楽器等も使用できるようになると考え,旧SUQSUQを閉店し,Aに相談してAの名義でPARADISEを開店した」(17頁)
とあるように、経営主体を変更するなどして違法状態を継続した事案です。

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■参考サイト

JASRACプレスリリース
「社交場の経営者らに対し著作権侵害行為の差止めと損害賠償を請求」(2016年11月11日)
リリース
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2019年09月27日

FC2アダルト動画発信者情報開示請求事件−著作権 発信者情報開示請求事件判決(知的財産裁判例集)−

最高裁判所HP 知的財産裁判例集より

FC2アダルト動画発信者情報開示請求事件

東京地裁令和1.9.4令和1(ワ)11739発信者情報開示請求事件PDF

東京地方裁判所民事第40部
裁判長裁判官 佐藤達文
裁判官    三井大有
裁判官    今野智紀

*裁判所サイト公表 2019.9.24
*キーワード:発信者情報開示請求、著作者の推定

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■事案

アダルトビデオの違法アップロード事案について発信者情報開示がされた事案

原告:アダルトビデオ制作会社
被告:プロバイダ

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■結論

請求認容

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■争点

条文 著作権法23条、14条、プロバイダ責任制限法4条1項

1 原告が本件作品の著作者であるか否か
2 原告が被告に対して被告保有情報の開示を請求し得るか否か

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■事案の概要

『本件は,原告が,インターネットの動画投稿サイトである「FC2動画」に原告が著作権を有する別紙作品目録記載の動画(以下「本件作品」という。)の一部を何者かが無断でアップロードしたことにより,原告の著作権(公衆送信権)が侵害されたことが明らかであるから,同アップロードをした者(以下「発信者」という。)への損害賠償請求権の行使等のために経由プロバイダである被告から発信者情報の開示を受けるべき正当な理由があるなどと主張して,被告に対し,特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律(以下「プロバイダ責任制限法」という。)4条1項に基づき,被告が保有する別紙発信者情報目録記載の発信者情報の開示を求める事案である。』
(1頁以下)

<経緯>

H30.09 本件作品を原告が販売
H30.09 原告が違法アップロードを発見
H30.11 米国ネバダ連邦地方裁判所に対してFC2社を相手方として情報開示申し立て
H30.12 FC2社が原告に対して本件IPアドレスを開示

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■判決内容

<争点>

1 原告が本件作品の著作者であるか否か

映画の著作物である本件作品のDVDのパッケージの裏面左下隅には「DEEP’S」の文字がそのロゴと共に表示されており、その下に「制作・著作・受審/ディープス」と表示されていることなどから、原告はこれをレーベル名として用いてアダルトビデオ作品を全国的に流通・販売しており、AV業界ではそのことが広く知られていると裁判所は認定。
原告の変名として周知の「ディープス」が著作者名として通常の方法により表示されているということができるとして、原告は本件作品の著作者と推定され、その推定を覆すに足りる証拠は存在しないとして、原告が本件作品の著作者であると判断しています(4頁)。

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2 原告が被告に対して被告保有情報の開示を請求し得るか否か

裁判所は、発信者が本件作品の一部の抜粋である本件動画を本件ウェブページにアップロードして送信可能化したことにより、原告の本件作品に係る著作権(公衆送信権)が侵害されたことが明らかであると判断。
また、FC2社が原告に開示した本件IPアドレスは発信者が本件動画をアップロードした際のIPアドレスであることが認められるとして、被告保有情報は原告の上記公衆送信権の侵害に係る発信者情報に当たると判断。
そして、原告は発信者に対して不法行為に基づく損害賠償等の請求をする予定であるから、そのために上記発信者情報の開示を受けるべき正当な理由があると裁判所は認定。
結論として、原告は被告に対してプロバイダ責任制限法4条1項に基づいて被告保有情報の開示を請求することができると判断しています(4頁以下)。

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■コメント

アダルト動画の海賊版対策に関わる発信者情報開示の事案となります。
ちなみに令和元年に入っての提訴で9月の判決なので、迅速な対応です。

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■過去のブログ記事

FC2動画アダルトサイト無断配信事件4
東京地裁平成31.3.27平成30(ワ)34818発信者情報開示請求事件
アダルトビデオ海賊版発信者情報開示請求事件
東京地裁平成31.4.17平成30(ワ)38035発信者情報開示請求事件
アダルト動画発信者情報開示請求事件
東京地裁令和1.5.23平成30(ワ)39200発信者情報開示請求事件
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2019年09月20日

夜景写真発信者情報開示事件(対NTTぷらら)−著作権 発信者情報開示請求事件判決(知的財産裁判例集)−

最高裁判所HP 知的財産裁判例集より

夜景写真発信者情報開示事件(対NTTぷらら)

東京地裁令和1.6.26平成31(ワ)1955発信者情報開示請求事件PDF

東京地方裁判所民事第29部
裁判長裁判官 山田真紀
裁判官    神谷厚毅
裁判官    矢野紀夫

*裁判所サイト公表 2019.−−
*キーワード:発信者情報開示、写真、著作物性、引用

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■事案

夜景写真が無断でネット掲載されたとして発信者情報開示請求がされた事案(対NTTぷらら案件)

原告:写真家
被告:プロバイダ

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■結論

請求認容

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■争点

条文 著作権法21条、23条、32条、プロバイダ責任制限法4条1項

1 本件投稿による権利侵害の明白性
2 本件発信者情報が本件投稿による侵害に係る発信者情報であるといえるか
3 開示を求める正当な理由の有無

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■事案の概要

『本件は,原告が,電気通信事業を営む被告に対して,被告の電気通信設備を経由してされたインターネット上のウェブサイトへの写真の掲載によって,当該写真についての原告の著作権(複製権及び公衆送信権)が侵害されたことが明らかであり,別紙1発信者情報目録記載の各情報(以下「本件発信者情報」という。)が,その侵害に係る発信者情報であって,上記の掲載をした者(以下「本件投稿者」という。)に対する損害賠償請求を行うために被告の保有する発信者情報の開示が必要であるとして,特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律(以下「法」という。)4条1項に基づいて,本件発信者情報の開示を求める事案である。』
(1頁以下)

<経緯>

H30.7 本件投稿者が「みんカラ」に本件画像を投稿

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■判決内容

<争点>

1 本件投稿による権利侵害の明白性

(1)本件画像の著作物性、原告の著作権

本件画像は夕方に横浜ベイブリッジを中心とする風景を撮影した写真でしたが、裁判所は、原告が本件画像の撮影者であり、本件画像は著作物性もあると判断。
原告が本件画像の著作者、著作権者であると認めています(5頁以下)。

(2)引用の肯否

被告は、本件投稿者が本件画像を本件記事内で使用したのは引用に当たり、公正な慣行に合致し、引用の目的上正当な範囲内で行われたものであるから、著作権法32条1項により著作権侵害は成立しない旨反論しましたが、裁判所は被告の主張を認めていません(6頁以下)。

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2 本件発信者情報が本件投稿による侵害に係る発信者情報であるといえるか

被告が保有する別紙2侵害情報目録記載のIPアドレスの評価について、結論として、裁判所は、本件発信者情報は本件投稿による侵害に係る発信者情報と認めています(7頁以下)。

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3 開示を求める正当な理由の有無

原告は、本件投稿者に対して本件画像の著作権侵害について不法行為に基づく損害賠償請求をする意思を有しており、そのためには被告が保有する本件発信者情報の開示を受ける必要があるものと認められるとして、裁判所は、その開示を受けるべき正当な理由があると判断しています(9頁)。

結論として、原告の請求が認容されています。

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■コメント

夜景写真家岩崎拓哉氏(https://www.yakei-photo.jp/)から、対NTTぷらら案件の判決文が裁判所サイトで公開されたことをお伝えいただき、またコメントをお寄せいただきました。

「本件は、ブログを管理するコンテンツプロバイダ側が投稿時刻のログ(IPアドレス)を保有しない不利な状況下であり、本人訴訟で顧問弁護士に相談をしながら進め、無事に勝訴して発信者情報が開示されました。」

別訴の対エキサイト事案(東京地裁平成31.4.17平成31(ワ)2413発信者情報開示請求事件)と同様、請求認容の結論となりますが、対エキサイト事案に比べると(対象となる風景は異なりますが)、本件では被告は夜景写真の著作物性を正面から否定しており、夜景写真への理解を示さず、また、写真の著作物性を巡る近時の裁判例の動向を踏まえておらず、その主張は空々しい印象を受けます。

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■過去のブログ記事

夜景写真発信者情報開示事件(対エキサイト)
東京地裁平成31.4.17平成31(ワ)2413発信者情報開示請求事件
記事
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2019年09月02日

「ツェッペリン飛行船と黙想」事件(控訴審)3−著作権 損害賠償請求控訴事件判決(知的財産裁判例集)−

最高裁判所HP 知的財産裁判例集より

「ツェッペリン飛行船と黙想」事件(控訴審)3

知財高裁令和1.8.7平成31(ネ)10026損害賠償請求控訴事件PDF
知的財産高等裁判所第3部
裁判長裁判官 鶴岡稔彦
裁判官    高橋 彩
裁判官    菅 洋輝

*裁判所サイト公表 2019.8.26
*キーワード:編集著作者性

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■事案

書籍の編集著作者性が争点となった事案の控訴審

控訴人(1審原告) :個人
被控訴人(1審被告):出版社

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■結論

控訴棄却

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■争点

条文 著作権法2条2項、12条

1 控訴人が本件書籍の編集著作者であるか否か

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■事案の概要

『本件は,控訴人が,編集著作物である原判決別紙書籍目録記載の書籍(本件書籍)の編集著作者であるところ,被控訴人による本件書籍の複製及び販売は,控訴人の有する編集著作物に係る編集著作権(複製権及び譲渡権)及び著作者人格権(氏名表示権)を侵害する行為である旨主張して,被控訴人に対し,著作権及び著作者人格権侵害の不法行為に基づく損害賠償金215万2000円(印税相当額の損害15万2000円及び慰謝料200万円の合計額)及びこれに対する不法行為の日である平成24年12月9日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めるとともに,著作権法115条に基づき,編集著作者としての名誉及び声望の回復措置として謝罪広告等の掲載を求める事案である。』

『原審は,控訴人の請求をいずれも棄却したところ,控訴人がこれを不服として控訴するとともに,当審において,控訴の趣旨2項にかかる謝罪広告等を求める内容につき訴えを変更した。』
(1頁以下)

原審:横浜地方裁判所川崎支部平成30年(ワ)第476号

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■判決内容

<争点>

1 控訴人が本件書籍の編集著作者であるか否か

控訴人は、控訴審における補充主張として、編集著作物において素材の選択、配列を決定した者は問題とならず、配列を行ったのは控訴人であるなどと主張しました(4頁以下)。
この点について、控訴審は、

『しかしながら,控訴人の主張が,決定権限を持たずに素材の配列に関与した者,例えば,単なる原案,参考案の作成者や,相談を受けて参考意見を述べた者までがおよそ編集著作者となるというものであるとすれば,そのような主張は,著作者の概念を過度に拡張するものであって,採用することはできない。また,本件において本件書籍の分類項目を設け,選択された作品をこれらの分類項目に従って配列することを決定したのが被控訴人であることは先に引用した原判決認定のとおりであって,当審における控訴人の主張を踏まえてもかかる認定は左右されない。』

と判断。また、控訴人は、被控訴人の前件訴訟における訴訟行為を捉えて本件において被控訴人は自分自身が編集著作者であると主張することは許されないなどと主張しました。
この点についても控訴審は、

『しかしながら,そもそも控訴人が前提とするところの,前件訴訟において被控訴人が編集著作者でないと自白し,本件書籍が編集著作物であれば控訴人が編集著作者であると認めたなどとする事実関係を裏付ける証拠はないから,控訴人の主張はその前提を欠くものである。かえって,控訴人による本件訴訟は,前件訴訟においてAが敗訴したことを受けて,原告を控訴人とするとともに,Aは控訴人の代理人であったなどとして,実質的には前件訴訟と同様の事実関係の主張を繰り返すものに過ぎず,前件訴訟の蒸し返しであるといわざるを得ない。』

として、控訴人の主張を認めていません。
結論として、控訴審でも原審の判断を維持しています。

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■コメント

原審の内容が分からないため正確には把握できませんが、「ツェッペリン飛行船と黙想」事件の関係者による3つ目の訴訟ではないかと推測されます。

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■過去のブログ記事

知財高裁平成28.1.27平成27(ネ)10022損害賠償等請求控訴事件
「ツェッペリン飛行船と黙想」事件(控訴審)

知財高裁平成30.3.19平成30(ネ)10008独立当事者参加事件
「ツェッペリン飛行船と黙想」独立当事者加事件2

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2019年08月26日

コンタクトレンズ販売チラシ事件(控訴審)−著作権 損害賠償請求控訴事件判決(知的財産裁判例集)−

最高裁判所HP 知的財産裁判例集より

コンタクトレンズ販売チラシ事件(控訴審)

大阪高裁令和1.7.25平成31(ネ)500損害賠償請求控訴事件PDF

大阪高等裁判所第8民事部
裁判長裁判官 山田陽三
裁判官    倉地康弘
裁判官    久保井恵子

*裁判所サイト公表 2019.8.
*キーワード:チラシ、著作物性、競業避止義務違反、一般不法行為論

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■事案

コンタクトレンズ販売用のチラシの著作物性などが争点となった事案の控訴審

控訴人(1審原告) :コンタクトレンズ販売会社
被控訴人(1審被告):コンタクトレンズ販売会社

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■結論

控訴棄却

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■争点

条文 著作権法2条1項1号

1 本件チラシの著作物性
2 従業員の引抜きによる不法行為の成否
3 被控訴人の競業避止義務違反性
4 被告チラシの作成、頒布は控訴人の営業上保護された法的利益を侵害する不法行為に該当するか

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■事案の概要

『本件は,いずれもコンタクトレンズ販売店の経営等を行う会社である控訴人と被控訴人の間の損害賠償請求の事案である。
 控訴人は,被控訴人に対し,(1)被控訴人の頒布しているチラシが控訴人の著作権(複製権及び翻案権)及び著作者人格権(同一性保持権及び氏名表示権)を侵害しているとして不法行為に基づき損害金178万2000円及びこれに対する不法行為の後であるとする平成29年8月18日(訴状送達の日の翌日)から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求め,(2)被控訴人が控訴人の従業員を違法に引き抜いたとして不法行為に基づき損害金192万2092円及びこれに対する上記(1)と同様の遅延損害金の支払を求め,(3)被控訴人は控訴人との間のフランチャイズ契約又は信義則に基づき競業避止義務を負っているにもかかわらず,これに違反して控訴人の販売店の隣に販売店を設けて顧客を自店に誘導するなどしたので,債務不履行又は不法行為が成立し,競業避止義務を負わないとしても自由競争を逸脱する違法な競業行為による不法行為が成立するとして損害金550万円(ただし,損害の一部であるとする。)及びこれに対する請求の日の翌日である上記(1)と同じ日から支払済みまで商事法定利率年6分(不法行為に基づく場合は民法所定の年5分)の割合による遅延損害金の支払を求めている。
 原審が控訴人の請求をいずれも棄却したため控訴人が控訴し,当審において上記(1)について請求原因を追加し,当該チラシの頒布による不法行為の保護法益は,著作権及び著作者人格権にとどまらず,控訴人の営業上保護された法的な利益一般でもあると主張した。』
(1頁以下)

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■判決内容

<争点>

1 本件チラシの著作物性
2 従業員の引抜きによる不法行為の成否
3 被控訴人の競業避止義務違反性

争点1から3まで、結論について原審の判断が控訴審でも維持されています(5頁以下)。

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4 被告チラシの作成、頒布は控訴人の営業上保護された法的利益を侵害する不法行為に該当するか

控訴審で追加された争点ですが(6頁以下)、控訴人は本件チラシが著作物と認められないとしても被告チラシの作成、頒布は控訴人に対する不法行為を構成すると主張しました。
この点について、控訴審は控訴人の主張を認めていません。

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■コメント

控訴審でも原審の判断が維持されています。

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■過去のブログ記事

大阪地裁平成31.1.24平成29(ワ)6322損害賠償請求事件
原審記事
written by ootsukahoumu at 07:26|この記事のURL知財判決速報2019 

2019年08月16日

報道写真発信者情報開示請求事件2−著作権 発信者情報開示請求事件判決(知的財産裁判例集)−

最高裁判所HP 知的財産裁判例集より

報道写真発信者情報開示請求事件2

東京地裁令和1.7.30平成31(ワ)8400発信者情報開示請求事件PDF
別紙1

東京地方裁判所民事第47部
裁判長裁判官 田中孝一
裁判官 奥 俊彦
裁判官 本井修平

*裁判所サイト公表 2019.8.7
*キーワード:写真、著作物性、法人著作、引用

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■事案

聖教新聞掲載の画像が無断でウェブサイトに掲載されたことから発信者情報開示請求がされた事案

原告:宗教法人
被告:プロバイダ

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■結論

請求認容

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■争点

条文 著作権法2条1項1号、15条、32条、プロバイダ責任制限法4条1項

1 本件写真の著作物性
2 本件写真の著作者が原告であること
3 著作権法32条1項の引用が成立しないこと
4 発信者情報の開示を受けるべき正当な理由の有無

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■事案の概要

『本件は,原告が,被告の提供するインターネット接続サービスを介してインターネット上のウェブサイトに投稿された別紙投稿記事目録記載の投稿記事(以下「本件記事」という。)中の写真は,原告が著作権を有する別紙写真目録の写真(以下「本件写真」という。)と実質的に同一のものであるから,本件記事を投稿した行為は本件写真に係る原告の著作権(公衆送信権)を侵害するものであることが明らかであるとして,経由プロバイダである被告に対し,特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律(以下「法」という。)4条1項に基づき,本件記事の投稿に関する別紙発信者情報目録記載の情報(以下「本件発信者情報」という。)の開示を求める事案である。』
(1頁以下)

<経緯>

H30.11 Aが本件写真を撮影、聖教新聞に掲載

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■判決内容

<争点>

1 本件写真の著作物性

本件写真の著作物性(著作権法2条1項1号)について、裁判所は、「本件写真は世界広布新時代第39回本部幹部会の様子を撮影したものであるところ,講演者とともに,参加者及び会場のおおむね全体が写るように講演者の斜め後方から撮影されており,被写体の選択,構図,カメラアングル等に撮影したAの個性が表れているものと認められる。したがって,本件写真は思想又は感情を創作的に表現したものとして,その著作物性が肯定できるものというべきである。」として肯定しています(5頁)。

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2 本件写真の著作者が原告であること

本件写真は、原告の発意に基づき、原告の業務に従事する者が職務上作成した著作物であって原告が自己の著作の名義の下に公表したものと認められ、原告の就業規則に別段の定めもないことから、著作権法15条1項に基づき本件写真の著作者は原告であると裁判所は判断しています(5頁)。

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3 著作権法32条1項の引用が成立しないこと

被告は引用の成立を主張しましたが、裁判所は、投稿者の主張、意見が判然とせず、本件写真を引用する必要性が認められないとして、引用の成立を否定しています(6頁以下)。

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4 発信者情報の開示を受けるべき正当な理由の有無

本件記事の投稿によって本件写真に係る原告の公衆送信権が侵害されたことは明らかであり、また、原告が本件記事の投稿者に対する損害賠償請求等を行うために被告に対して本件発信者情報の開示を求めることには正当な理由があると裁判所は判断(6頁以下)。

結論として、原告の請求を認容しています。

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■コメント

類似の発信者情報開示請求事案に関する別の法廷での判断となります。

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■過去の関連ブログ記事

東京地裁令和1.5.17平成30(ワ)6060発信者情報開示請求事件
報道写真発信者情報開示請求事件
written by ootsukahoumu at 07:33|この記事のURL知財判決速報2019 

2019年08月01日

ミスチル楽曲無断配信事件−著作権 発信者情報開示請求事件判決(知的財産裁判例集)−

最高裁判所HP 知的財産裁判例集より

ミスチル楽曲無断配信事件

東京地裁令和1.6.19平成31(ワ)7965発信者情報開示請求事件PDF

東京地方裁判所民事第40部
裁判長裁判官 佐藤達文
裁判官    三井大有
裁判官    今野智紀

*裁判所サイト公表 2019.ーー
*キーワード:レコード製作者、著作隣接権、発信者情報開示請求

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■事案

ファイル交換共有ソフトウェアShareを利用してミスチルの楽曲を配信した者に関する発信者情報開示請求事件

原告:レコード会社
被告:プロバイダ

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■結論

請求認容

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■争点

条文 著作権法96条の2、プロバイダ責任制限法4条1項

1 著作権侵害性、開示の必要性

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■事案の概要

『本件は,実演家Mr.Childrenが歌唱する楽曲を録音したレコードの送信可能化権を有すると主張する原告が,経由プロバイダである被告に対し,氏名不詳者が上記レコードを圧縮して複製したファイルをコンピュータ内の記録媒体に記録して蔵置し,被告の提供するインターネット接続サービスを経由して自動公衆送信し得る状態にした行為により,上記送信可能化権を侵害されたことが明らかであるとして,特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律(以下「プロバイダ責任制限法」という。)4条1項に基づき,上記著作権侵害行為に係る別紙発信者情報目録記載の各情報(以下「本件発信者情報」という。)の開示を求める事案である。』(2頁)

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■判決内容

<争点>

1 著作権侵害性、開示の必要性

被告は、著作権(レコード製作者の送信可能化権)侵害性や情報開示の必要性について不知ないし争う姿勢を示しましたが、裁判所は、原告は本件レコードの送信可能化権を侵害した本件発信者に対して損害賠償請求権や差止請求権を行使する必要があるとして、本件発信者情報の開示を受ける正当な理由があると判断(3頁以下)。
結論として、原告の請求を認容しています。

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■コメント

実演家Mr.Childrenが歌唱する楽曲「Printing」ほか全12曲を収録した平成6年9月1日発売のアルバム「Atomic Heart」がファイル交換ソフトで配信された事案となります。
written by ootsukahoumu at 05:30|この記事のURL知財判決速報2019 

2019年07月31日

報道写真発信者情報開示請求事件−著作権 発信者情報開示請求事件判決(知的財産裁判例集)−

最高裁判所HP 知的財産裁判例集より

報道写真発信者情報開示請求事件

東京地裁令和1.5.17平成30(ワ)6060発信者情報開示請求事件PDF

東京地方裁判所民事第40部
裁判長裁判官 佐藤達文
裁判官    吉野俊太郎
裁判官    今野智紀

*裁判所サイト公表 2019.ーー
*キーワード:写真、著作物性、発信者情報開示請求

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■事案

報道写真の著作物性などが争点となった事案

原告:宗教法人
被告:プロバイダ

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■結論

請求認容

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■争点

条文 著作権法2条1項1号、21条、23条、プロバイダ責任制限法4条1項

1 本件写真が著作物に当たるか
2 原告は本件写真の著作権者かどうか
3 本件各投稿写真は本件写真を複製したものか

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■事案の概要

『本件は,原告が,経由プロバイダである被告に対し,氏名不詳者らが,インターネット上のウェブサイトに原告が著作権を有する写真を掲載し,原告の公衆送信権を侵害したことが明らかであるとして,特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律4条1項に基づき,当該著作権侵害行為に係る別紙発信者情報目録記載の発信者情報の開示を求める事案である。』(1頁以下)

本件写真:平成30年8月22日付け聖教新聞に掲載された写真

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■判決内容

<争点>

1 本件写真が著作物に当たるか

本件写真は、原告の名誉会長夫妻が原告の施設に赴いた際に数十名の原告会員らが同施設前において同夫妻らに拍手をし、同夫妻らがこれに車中から応じる場面を撮影した報道写真でした。
本件写真の著作物性(著作権法2条1項1号)について、裁判所は、「時間的に動きがあり,空間的にも広がりがある場面を効果的に表現するため,撮影のアングル,シャッタースピード,タイミング,絞りなどにおいて工夫がされている」と認定。
本件写真は、撮影者の個性が現れており、撮影者の思想又は感情を創作的に表現した著作物に当たると判断しています(4頁)。

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2 原告は本件写真の著作権者かどうか

原告の聖教新聞社(原告の機関紙等の出版等の収益事業を行う部門)の職員であったAが、原告の業務として本件写真を撮影したこと、本件写真は聖教新聞社が平成30年8月22日付けで発行した聖教新聞のB名義のコラム上に掲載されたが、原告の就業規則には「職員が職務上の行為として著作した著作物の著作権は、法人に帰属する。」と規定されていると裁判所は認定。
本件写真は、原告の「職員が職務上の行為として著作した著作物」として、結論としては、原告がその著作権を有すると認めています(4頁以下)。

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3 本件各投稿写真は本件写真を複製したものか

本件写真と本件各投稿写真を比較すると、原告名誉会長夫妻及び会員の配置、姿勢、背景、色彩、撮影アングルなどにおいて同一であるということができるとして、裁判所は、本件各投稿写真は本件写真を複製したものであると判断(5頁)。

結論として、本件発信者らが本件各記事に本件各投稿写真を掲載したことによって原告の著作権(送信可能化権)が侵害されたことが明らかであり、原告は本件発信者らに対して著作権(送信可能化権)侵害を理由とする不法行為に基づく損害賠償請求権等を有し、その権利を行使するために本件発信者情報の開示が必要であると判断。
原告の主張を認容しています。

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■コメント

ここ数年で写真の著作物性で否定の判断が裁判所で示されたのは、メガネ商品広告写真事件(知財高裁平成28.6.23平成28(ネ)10025売掛金請求控訴事件)でのメガネの商品広告写真、一竹辻が花美術館グッズ事件(東京地裁平成30.6.19平成28(ワ)32742著作権侵害差止等請求事件)の際の館内や美術館外観の写真といった程度ですが、スナップ写真の類いの写真については著作物性(創作性)が争点にならない日が早く来て欲しいと思っています。

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■過去のブログ記事

池田名誉会長写真発信者情報開示請求事件
東京地裁平成31.4.10平成30(ワ)38052発信者情報開示請求事件
2019年06月15日記事
written by ootsukahoumu at 05:59|この記事のURL知財判決速報2019 

2019年07月30日

アダルト動画発信者情報開示請求事件−著作権 発信者情報開示請求事件判決(知的財産裁判例集)−

最高裁判所HP 知的財産裁判例集より

アダルト動画発信者情報開示請求事件

東京地裁令和1.5.23平成30(ワ)39200発信者情報開示請求事件PDF

東京地方裁判所民事第46部
裁判長裁判官 柴田義明
裁判官    安岡美香子
裁判官    古川善敬

*裁判所サイト公表 2019.ーー
*キーワード:動画、発信者情報開示請求

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■事案

アダルト動画が無断でネット配信されたことから発信者情報開示請求がされた事案

原告:アダルト映画製作販売会社
被告:プロバイダ

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■結論

請求認容

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■争点

条文 著作権法23条、プロバイダ責任制限法4条1項

1 発信者情報開示請求の肯否

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■事案の概要

『本件は,映画の著作物について著作権を有すると主張する原告が,一般利用者に対してインターネット接続プロバイダ事業等を行っている被告に対し,被告の提供するインターネット接続サービスを経由して上記映画を何者かが動画共有サイトにアップロードした行為によって原告の公衆送信権(著作権法23条1項)が侵害されたと主張して,特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律(以下「プロバイダ責任制限法」という。)4条1項に基づき,被告が保有する発信者情報の開示を求める事案である。』(1頁以下)

本件著作物:の「グラビアアイドル究極進化!1年で開発された神BODY!大痙攣イキまくり乱交解禁スペシャル!A」
発売日:平成29(2017)年9月1日
メーカー:MOODYZ(ムーディーズ)

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■判決内容

<争点>

1 発信者情報開示請求の肯否

原告が本件著作物の著作権者であり、本件利用者によって本件著作物がファイル交換共有ソフトウェアを利用してアップロードされたことによって送信可能化状態に置かれ、著作権侵害があったこと、損害賠償請求を行使するにあたり、本件利用者の氏名、住所等を覚知する必要があることなどから、原告の主張を裁判所は認めています(3頁以下)。

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■コメント

原告による違法配信対策が続いています。
written by ootsukahoumu at 06:36|この記事のURL知財判決速報2019 

2019年07月29日

夜景写真発信者情報開示事件−著作権 発信者情報開示請求事件判決(知的財産裁判例集)−

最高裁判所HP 知的財産裁判例集より

夜景写真発信者情報開示事件

東京地裁平成31.4.17平成31(ワ)2413発信者情報開示請求事件PDF

東京地方裁判所民事第40部
裁判長裁判官 佐藤達文
裁判官    三井大有
裁判官    今野智紀

*裁判所サイト公表 2019.ーー
*キーワード:発信者情報開示、写真、著作物性

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■事案

夜景写真が無断でネット掲載されたとして発信者情報開示請求がされた事案

原告:写真家
被告:プロバイダ

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■結論

請求認容

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■争点

条文 著作権法21条、23条、プロバイダ責任制限法4条1項

1 本件各画像の著作物性
2 原告の著作者性
3 権利侵害の明確性、開示の必要性

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■事案の概要

『本件は,原告が,被告に対し,氏名不詳者が,被告が運営するブログサービスにおけるウェブサイト上に原告が著作権を有する写真をアップロードし,原告の著作権(複製権及び公衆送信権)を侵害したことが明らかであるとして,特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律(以下「プロバイダ責任制限法」という。)4条1項に基づき,上記著作権侵害行為に係る別紙1発信者情報目録記載の各情報(以下「本件発信者情報」という。)の開示を求める事案である。』
(1頁以下)

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■判決内容

<争点>

1 本件各画像の著作物性

本件各画像は、いずれも眺望した夜景を撮影したもので、本件画像1は長時間露光によって街明かりを写し込み、絞り込むことで手前の街明かりから遠くの街明かりまでピントが合うようにするなどして撮影されたものでした。
本件画像2は、シャッターを8秒間開けて被写体のカップルが止まった状態できれいに写るようにタイミングを見計らってシャッターを切るなどして撮影されたものでした。
本件各画像は、絞りやシャッターチャンスの捕捉、構図やアングルなどを工夫して撮影されたものであるとして、写真の著作物であると裁判所は認定しています(2頁以下)。

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2 原告の著作者性

原告が運営する「夜景INFO」という名称のウェブサイトに掲載された本件各画像の右下には、「Copyright(c)Night View Photographer X」と記載された著作権表示がされ、原告の姓と名のイニシャルにおいて一致していること、また、原告が本件各写真のデータを所持していることから、原告が本件各画像を撮影した著作者であり、その著作権を有する者と裁判所は認定しています(3頁)。

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3 権利侵害の明確性、開示の必要性

本件発信者による本件各写真の画像データの入手先は、原告ウェブサイト以外に考え難いことから、本件発信者は原告ウェブサイトから本件各写真の画像ファイルを複製した上で本件ブログページに掲載(アップロード)して上記画像ファイルを送信可能化したものと裁判所は判断。
原告は、本件発信者に対して著作権(複製権、送信可能化権)侵害を理由とする損害賠償請求権を有するところ、原告が本件発信者に対してその権利を行使するためには本件発信者情報の開示が必要であるとして、裁判所は原告の主張を認容しています(3頁)。

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■コメント

原告の写真家はサイト「夜景INFO」を運営されている岩崎拓哉さんかと思われます。
レタッチもされていて、写真の著作物性については特段問題は生じないかと考えられます。
実際、旅行雑誌の編集者に聞くと、夜景のショットは難しく、手間暇掛かるということで、夜景専門のカメラマンに依頼することもあるそうです。

■追記(2019年7月29日)
夜景写真家岩崎拓哉さんから情報を頂きました。
別件で対NTTぷらら案件があるそうで、控訴はなく情報が開示され、発信者と交渉中とのことです。

東京地裁令和元年6月26日平成31年(ワ)1955発信者情報開示請求事件
東京地裁民事29部
written by ootsukahoumu at 06:07|この記事のURL知財判決速報2019 

2019年07月27日

BSS−PACK著作権譲渡契約錯誤事件(控訴審)−著作権 プログラム著作権確認並びに著作権侵害差止請求控訴事件判決(知的財産裁判例集)−

最高裁判所HP 知的財産裁判例集より

BSS−PACK著作権譲渡契約錯誤事件(控訴審)

知財高裁令和1.7.10平成31(ネ)10020プログラム著作権確認並びに著作権侵害差止請求控訴事件PDF
知的財産高等裁判所第3部
裁判長裁判官 鶴岡稔彦
裁判官    高橋 彩
裁判官    菅 洋輝

*裁判所サイト公表 2019.7.24
*キーワード:著作権譲渡、錯誤無効、公序良俗違反

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■事案

ソフトウェアの著作権譲渡契約の錯誤無効の成否が争点となった事案の控訴審

控訴人(1審原告) :ソフトウェア開発会社、代表取締役ら
被控訴人(1審被告):ソフトウェア開発会社

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■結論

控訴棄却

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■争点

条文 民法95条、90条

1 本件譲渡契約の全部又は一部が錯誤無効となるか否か
2 非登録プログラムに係るサンライズ社の履行請求権の消滅時効の成否等
3 本件譲渡契約の公序良俗違反(当審における追加主張)

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■事案の概要

『1 本件は,控訴人らが,原判決別紙対象プログラム目録記載1及び2の各プログラムの著作権(著作権法27条,28条に規定する権利を含む。以下,著作権に言及する場合,同様である。)を有するとして,被控訴人に対し,(1)上記著作権を有することの確認を求めるとともに,(2)被控訴人において被告製品を販売する行為が控訴人らの上記著作権を侵害すると主張して,著作権法112条1項に基づく被告製品の販売の差止め及び同条2項に基づく被告製品の廃棄等を求める事案である。
2 原審は,控訴人らの請求をいずれも棄却したところ,控訴人らがこれを不服として控訴した。』
(2頁以下)

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■判決内容

<争点>

1 本件譲渡契約の全部又は一部が錯誤無効となるか否か
2 非登録プログラムに係るサンライズ社の履行請求権の消滅時効の成否等

争点1、2について、控訴審は、結論として原審の判断を維持しています。

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3 本件譲渡契約の公序良俗違反(当審における追加主張)

控訴人らは、本件合意の悪質性を強調して本件譲渡契約の公序良俗違反による無効をを主張しましたが、控訴審は、控訴人らの主張する事実関係をもってしても、直ちに公序良俗違反(民法90条)となるものではない上、そもそもサンライズ社の欺罔行為などといった上記主張に係る事実関係を裏付ける客観的証拠もないとして、控訴人らの主張を認めていません(8頁)。

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■コメント

公序良俗違反の争点が控訴審で追加されましたが、結論に変わりはありませんでした。

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■過去のブログ記事

東京地裁平成31.2.5平成30(ワ)13092プログラム著作権確認請求並びに著作権侵害差止請求事件
原審記事
written by ootsukahoumu at 09:17|この記事のURL知財判決速報2019